元プロぞっこん…小6主砲は「中田翔みたい」 “二刀流”も視野「スケール大きく」

東京ヤクルトスワローズジュニアの4番を担う河井隆貴【写真:宮脇広久】
東京ヤクルトスワローズジュニアの4番を担う河井隆貴【写真:宮脇広久】

スワローズJr.「4番・三塁」の河井隆貴選手…度会監督は「小さくまとまらないで」

 26日から神宮球場と横浜スタジアムで開催される「NPB12球団ジュニアトーナメントKONAMI CUP 2023」。第19回を迎える同大会で過去3度の優勝を誇る東京ヤクルトスワローズジュニアで、とりわけ注目されるのが、不動の「4番・サード」河井隆貴選手だ。

 スワローズジュニアは同大会で2005年、2019年、2020年に優勝。そのうち、2018年の就任以降2度頂点に導いている度会博文監督は、「8月の結団式で(河井)隆貴と出会ってから、試合に出られる限りは、彼を4番に固定しています」とほれ込んでいる。小学6年にして身長172.5センチ、体重68キロの体格に恵まれ、抜群の長打力を誇る主砲に、「スケール大きく育ってほしい。本人には『小さくまとまるな』と言っています」と目を細める。

 今月17日には、ダブルヘッダーで行われた駿台学園中との練習試合に「4番・三塁」で連続出場。1試合目は4打数3安打3打点、2試合目にもタイムリー1本を放った。スワローズジュニアの攻撃時には、普段よりひと回り大きくて重い中学用のボールを使用したため、思ったほどには飛ばせなかったが、それでも詰まりながら中前に落としたり、三遊間をゴロで破ったりと、勝負強さを発揮した。「ケースによっては、シュアな打撃もできます」と度会監督はうなずく。

 河井くんを現役プロ野球選手にたとえるなら、どんなタイプなのだろうか。度会監督は「トップの位置をキャッチャー寄りに取って、ボールを強く叩けるところを見ていると、中田翔(中日)みたいな感じかなと思います」と、NPB現役2位の通算303本塁打を誇るスラッガーになぞらえた。

 選手を名字でなく名前で呼んでいる度会監督は、河井くんを「隆貴(りゅうき)」と呼ぶが、今年のドラフト会議でDeNAから1位指名を受け入団が決まっている次男・隆輝さん(ENEOS)と読みが同じだ。河井くんは「これも運命かなと思います」と茶目っ気たっぷりに笑う。

 三塁守備では抜群の強肩を披露。度会監督は「肩が強いので、本番では投手としても期待しています」と付け加える。トーナメント本番で、華々しく“全国区デビュー”を果たしそうなオーラを放っている。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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