小6が衝撃の“100メートル弾”　巨人Jr.指揮官も仰天「普通にスタンドインできる」

「絶対打ちたかった」巨人Jr.の関蓮太郎がバースデー・アーチ

　小学5、6年生による「NPB12球団ジュニアトーナメントKONAMI CUP 2023」が26日に開幕。読売ジャイアンツジュニアは横浜スタジアムで行われた初戦で、中日ドラゴンズジュニアに6-1で快勝した。「4番・捕手」でスタメン出場した関蓮太郎くんが、推定飛距離100メートルの特大先制2ランを含む3打数2安打3打点と躍動した。

　168センチ、60キロの恵まれた体格が、規格外の飛距離を生み出す。この日は、関くんにとって12歳の誕生日でもあった。初回2死二塁の先制機に、スタンドから「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」のメロディが演奏される中で第1打席に立った関くんは、初球を空振りした後、真ん中高めに来た2球目を一閃。打球はバックスクリーンへ向かってグングン伸び、中堅85メートルの距離に張られたネットを軽々と超えていった。

　記念にもらったホームランボールを手に「人生で一番飛んだかもしれないです。奇跡的に12球団ジュニアトーナメントの初戦が誕生日と重なったので、絶対ホームランを打ってやろうという気持ちがありました」と興奮気味に振り返る。

　第2打席は二飛に倒れたが、5回の第3打席にも中堅ネットを直撃する“本塁打一歩手前”の適時二塁打。とてつもない長打力を発揮した。西村健太朗監督は「高い弾道を描くのが関のホームランの特徴。横浜スタジアムはフェンスが高いので難しいかもしれませんが、神宮球場であれば普通にスタンドインさせる力を持っています」と太鼓判を押した。

　打線の中軸と守備の要である正捕手を兼ねる一方、投手としても期待されている。この日も最終回（6回）に4番手で登板し、簡単に2死を取った後、投飛を深追いして遊撃手と交錯し落球した。「最後は自分が捕って終わらせたいと考えてしまいました。優先順位を考えないといけませんでした」と頭をかいた。

2歳上の兄も巨人Jr.のエースとして準決勝進出

　目標とする打者を聞かれると、「巨人とは関係ないのですが……」と前置きした上で、ヤクルト時代の2013年にNPBシーズン最多の60本塁打を放ったウラディミール・バレンティン外野手の名前を挙げる。バレンティンの記録達成時、関くんはまだ1歳だったが、「今でも動画サイトで見て参考にしています」。中学進学後は、2024年に新設される硬式の「ジャイアンツU15ジュニアユース」（ボーイズリーグ加盟予定）に入団することが決まっている。

「レベルの高いジャイアンツジュニアで4番を務めることには、プレッシャーもあります。長打力や出塁率を大事にしながら、走者を返す役割を果たしたい」と表情を引き締める。背番号「8」は、一昨年の大会でジャイアンツジュニアのエースとして準決勝進出を果たした2歳上の兄・弘太郎さんのナンバーを引き継いだものだ。

　兄を超えて、ジャイアンツジュニアにとっては2012年～14年に3連覇を飾って以来の9年ぶり4度目優勝を──。それでも関くんにとっては通過点だろう。前途には無限の可能性が満ちている。