大谷翔平は「本当に心が温かい」　山本由伸の代理人が語る歓迎ぶり、交渉の舞台裏

ジョエル・ウルフ氏は461億円メガ契約に驚愕「みんな驚いている」

　ドジャースと12年契約を結んだ山本由伸投手は27日（日本時間28日）、ドジャースタジアムで入団会見を行った。12年総額3億2500万ドル（約461億円）は投手としてはメジャー史上最高額で、期間も投手では最長になる。山本の代理人を務めるジョエル・ウルフ氏は報道陣の取材に応じ、交渉の舞台裏を明かした。

　山本とメジャー球団との交渉が解禁となったのは11月21日。ヤンキース、メッツなど資金力のある球団の参戦。大谷翔平投手がドジャースと10年7億ドル（約990億円）と巨額契約を結んだこともあって、当初、2億ドル（約283億円）規模と予想されていた契約金は高騰を続けた。ウルフ氏も「みんな驚いているだろう」と驚きを隠そうとしなかった。

　山本とドジャースの面談には大谷翔平投手らMVP受賞者が同席した。山本は会見中に「大谷さんがドジャースを選んだというのは決断の1つの理由になりました」と明かした。ウルフ氏は「オオタニは本当に心が温かくて、迎え入れてくれた。それはイッペイにも言えることだ。だから、そのおかげで彼（山本）の心地よさが増したと思う」と話した。

　山本争奪戦ではドジャース、ヤンキース、メッツの3球団が最終候補に。ヤンキースとメッツも3億ドル（約424億円）超の大型契約でオファーしていたと伝えられていたが、山本にとって、居心地の良さを感じる球団もあったという。

「サンフランシスコに行った時、彼は本当に楽しんでいた。本当にオオサカを思い出していたし、素敵な街だと感じていた。ジャイアンツは本当にうまく勧誘していた。もしドジャースが獲得を狙っていなかったら、サンフランシスコが契約先となっていた可能性は大いにあった。彼は行く先々で、その場所を気に入っていた。みんな彼を勧誘する上で、素晴らしい仕事をしていた」。仮に山本がジャイアンツ入りしていれば、同地区のドジャース・大谷はライバルになっていた。仰天のエピソードと言える。

　また、ウルフ氏は山本の通訳を「調整しているところだ」とした。「彼は英語を勉強している。知っている人もいるだろうけど、彼の姉は英語の先生をしている。ここに来てから、英語でフルセンテンスで話し始めている。どんどん学んでいる。我々の話したことを英語でリピートできている。（山本の姉は）日本の小学校で英語を教えている」と明かしていた。