2桁勝利経験の元ドラ1が迎える岐路 実力者を続々獲得…激変する巨人の投手陣
高橋礼、泉、近藤、馬場、ケラーら獲得…ドラフトで即戦力3投手を補強
阿部慎之助新監督を迎えた巨人はこのオフ、今季リーグ5位のチーム防御率3.39に終わった投手陣のテコ入れに乗り出している。特に、リーグワーストの防御率3.81に沈んだ救援陣を中心に、ドラフトやトレードで補強しており、その分煽りを受ける選手も出てきそうだ。
アダム・ウォーカー外野手との交換トレードでソフトバンクから高橋礼投手と泉圭輔投手、金銭トレードでオリックスから近藤大亮投手を補強。ドラフト(支配下)でも3人の即戦力投手(大学生1人、社会人2人)を獲得した。現役ドラフトでは阪神から2017年ドラフト1位右腕・馬場皐輔投手、今季まで阪神に在籍して2年間で計61試合に登板したカイル・ケラー投手が加入した。
そんな中、既存の戦力では2018年ドラフト1位左腕・高橋優貴投手は今季6試合0勝1敗、防御率5.14に終わった。2021年には先発ローテの一角として、チームトップの11勝(9敗)を挙げたが、2022年9月に左肘のクリーニング手術を受け、いったん育成契約に。今季は4月に支配下登録を勝ち取ったが、1軍で先発した3試合全てで3回までにKOされ、リリーフでも安定感を欠いた。来季は、27歳でシーズンを迎えるドラフト2位の“オールドルーキー”森田駿哉投手、24歳となるドラフト5位の又木鉄平投手がいずれも左腕で、高橋優にとって正念場になりそうだ。
同じく左腕の今村信貴投手も、プロ12年目の今季は24登板(1先発)で防御率3.81。登板数が2022年の55試合から半分以下に減った。尊敬する内海哲也投手コーチが新たに加わることを、追い風にできるか。
菊地大稀投手はプロ2年目の今季、原辰徳前監督の下でリリーフで50試合に登板し、4勝4敗11ホールド、防御率3.40と奮闘。シーズン中の5月にトレードでオリックスから加入した鈴木康平投手も、最速158キロのストレートを武器に33試合に登板し(防御率6.59)、存在感を放った。
泉、近藤、馬場、ケラーは同じ右のリリーフタイプ。ドラフト1位ルーキーで最速155キロ右腕の西舘勇陽投手も現時点で先発、リリーフの両にらみだけに、うかうかできない立場だ。
(Full-Count編集部)