悠々アウトなのに…“源田の1ミリ”は「やらかした」 超美技も持てなかった確証
源田壮亮はトークイベントでWBC裏話を披露「映像で見てもわからないんです」
西武・源田壮亮内野手が、昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝メキシコ戦で見せた“神タッチ”の秘話を明かした。「源田の1ミリ」と称賛されたプレーも、セーフと判定された時点では「やらかしたわー」と責任を感じていたという。
メキシコ戦の7回1死一塁。一塁走者が二盗を試みた場面で、甲斐拓也捕手(ソフトバンク)からの送球を遊撃手の源田が受けた。タイミング的には悠々アウトだったが、頭から滑り込んだ走者がタッチをかいくぐり、判定はセーフに。だが走者がスライディングの勢いで、ベースから一瞬離れたと見るや源田が再びタッチ。リプレー検証の結果、判定が覆りアウトとなった。
「タイミングは余裕でアウトだったので、余裕もって待っていたんです。普通にアウトになりにくるのかなと思っていたら、(スライディングに)対応できず、訳わからなくなって、セーフになって『やらかしたわー』と思った」。10日に東京都内で行われたトークショーで、その心境を明かした。
スーパープレーは、走者が“1ミリ”ほどわずかに離塁した一瞬の隙を源田が見逃さなかったとされている。だが本人は「映像で見てもわからないんですよ。(グラブで触った)その時に、向こうがベースから離れていたのかな。初めてです、あんなスライディング。途中で体を浮かせて、なんじゃこりゃ、と。日本人はできないですよ、あんなスライディング。すごいですよ」と走者を称えた。
骨折しながらのプレーに中村剛也も驚き「ど根性やな」
源田自身はアウトの「確証はなかった」と振り返る。リプレー検証で判定が覆ると「ワーッとなって、みんな(ベンチに)帰っていったので『え、アウトなんや』と思いました」と“告白”した。
トークショーには中村剛也内野手も参加しており、源田が骨折した後の2人のやり取りも紹介。骨折翌日に「おはよう、手は大丈夫か」とLINEが入り、源田から電話したところ「出なかった」。時間をおいて再び連絡したという。
中村から「どうすんの?」と問われ、「いきますよ」と返答。「気合やな」と中村も驚いていたという。中村は「やった(怪我した)と思ったので。痛いやろなと。『やる』と言うからど根性やなと」と源田の魂を称えていた。
(湯浅大 / Dai Yuasa)