3Aで無双しメジャーで挫折…エ軍24歳に迫る危機 元打点王争奪戦がもたらす“余波”

エンゼルスのジョー・アデル【写真:Getty Images】
エンゼルスのジョー・アデル【写真:Getty Images】

マイナーオプションが切れたアデル…エンゼルスで花開けるか

 エンゼルスの24歳、ジョー・アデル外野手はメジャーデビューして5年目を迎える。なかなかメジャーに定着できないシーズンが続いているが、今季は特に正念場のシーズンとなりそうだ。

 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番、サム・ブラム記者は「エンゼルスは、ジョー・アデルについてどのような方針を取ると思いますか?」との読者からの質問に対し「これ(2024年)はアデルにとって転機の瞬間」と指摘。昨季結果を残した、チームメートのミッキー・モニアック外野手とは対照的な立場に置かれているようだ。

 アデルは昨季3Aでシーズン途中まで本塁打王を争うなど絶好調。74試合に出場して打率.273、24本塁打57打点、OPS.961の好成績をマークした。しかし、チーム事情もあってなかなか昇格のチャンスは少なく、7月に昇格するも8日(日本時間9日)に左脇腹を負傷。9月には2本塁打を放ったが、結果的には打率.207、3本塁打6打点、OPS.706に終わった。マイナーでは通算1648打数で95本塁打と結果を残しているが、メジャーでは580打数で18本塁打と、殻を破れずにいる。

 同記者は「モニアックは2023年のシーズンで実績を上げ、2024年には極めてレギュラーの座を確保しやすい位置にいる。アデルは昨シーズン3Aでいい成績を収めたが、エンゼルスで出場した試合はわずか17試合だった。彼は打席の約40%で三振を喫している状態が続いている」と説明し、昨季の成績からモニアックがレギュラー獲得への“壁”になると予想した。

 さらに、18日(同19日)には米紙「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者が、2021年ナ・リーグ打点王のアダム・デュバル外野手(レッドソックスFA)の最終獲得候補はエンゼルスとレッドソックスになる可能性が高いと報道。仮に獲得となれば、アデルはさらに苦しい立場になる。

 アデルは、モニアックとともにマイナーオプションを使い果たしているため、マイナーに落とそうとすればウェーバーを通過しなければならない。同記者は「これはチームが潜在的に難しい決断をしなければならないことを意味する。シーズン開始前に外野手を加える場合、アデルがチームに残ることを思い描くのは難しい。しかし、才能を考えると、まだ24歳である彼を諦めるのは難しい」と、もどかしい現状を伝えている。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY