投手王国にまた逸材…2軍無双した“最高級の直球” 阪神22歳の衝撃数値「12.1」
2年目22歳の富田蓮、昨季2軍では14試合に登板して5勝2敗、防御率1.77
昨季、38年ぶりの日本一に輝き、連覇を狙う阪神が投手王国を築きつつある。2軍でも好成績を残している若手投手が多いが、なかでも注目の存在はプロ2年目を迎える富田蓮投手だ。1年目からウエスタン・リーグで14試合に登板して5勝2敗、防御率1.77。セイバーメトリクスの観点でも、好成績を裏付けるデータが示されている。
2022年ドラフト6位で阪神に指名され、その当日に台湾で行われたU-23ワールドカップのオーストラリア戦に登板していたことで話題になった。この大会では、4試合に先発して計16回2失点(自責1)、防御率0.56の安定感で世界一に大きく貢献し、最優秀投手とベストナイン(ALL-WORLD TEAM)にも輝いた。
セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、直球と変化球ともに一級品であることがわかる。ストレートによる失点増減の合計を示す「wFA」が、2軍戦に登板した全投手の中で3位の「12.1」。スライダーも同12位の「5.5」という数字を残している。
プロ1年目の昨季は、1軍では9試合に登板したが先発は2試合のみ。16イニングを投げて防御率4.50と大きなインパクトを残すことはできなかった。先発ローテーションは盤石で、少ない枠を虎視眈々と狙っているライバルも多い。自慢の直球とスライダーを磨いて、先発ローテ争いに食い込んでいきたい。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。