育成出身ルーキーの衝撃ひと振り 佐々木朗希も歓喜…2023年に飛び出した劇的アーチ
オリ茶野はプロ初本塁打が満塁弾、頓宮は田中将大から初回にグランドスラム
試合の流れや球場の雰囲気を一変させるホームラン。中でも、最も大きく試合を動かすのがグランドスラムだ。昨季、パ・リーグで生まれた10本の満塁ホームランを振り返る。
○ソフトバンク・栗原陵矢外野手(4月27日、楽天戦)
0-0で迎えた6回1死から中村晃外野手と近藤健介外野手の連打、柳田悠岐外野手の四球で満塁とし、栗原が2番手・鈴木翔天投手からライトへ均衡を破る先制の満塁弾。先発・森唯斗投手(DeNA)の好投に応えた。
○オリックス・茶野篤政外野手(6月1日、広島戦)
開幕前に支配下登録をつかんだ育成ドラフト4位ルーキーが魅せた。4点リードの8回2死満塁で茶野が放った打球はライトスタンドへ。NPB初本塁打をグランドスラムで飾った。茶野はこの日、第3打席で逆転の2点打、第4打席では三塁内野安打と、3安打6打点の活躍だった。
○ロッテ・山口航輝外野手(6月11日、広島戦)
3回に藤原恭大外野手、岡大海外野手の連打などで1死満塁の好機を得る。ここで4番・山口がレフトスタンドへ豪快な一発を放ち、4点を先制。先発の佐々木朗希投手も腕を突き上げ、喜びを表現した。
○オリックス・マーウィン・ゴンザレス内野手(6月18日、ヤクルト戦)
両軍無得点で迎えた7回、頓宮裕真捕手の7号ソロで均衡を破ると、2死満塁から押し出しで1点を追加。さらにゴンザレスがライトスタンドへの満塁アーチ。集中打で6点を奪い、勝利を収めた。
○オリックス・頓宮裕真捕手(7月4日、楽天戦)
初回に先頭からの3連打で無死満塁とし、押し出し四球で先制。続く頓宮は左中間へ弾丸ライナーを放り込んだ。楽天・田中将大投手から初回に5点を挙げ、チームを勢いづけた。
鷹・周東は楽天・岸からプロ初のグランドスラム
○楽天・浅村栄斗内野手(7月4日、オリックス戦)
初回、頓宮に満塁弾を許したが、7点を追う4回1死一、二塁から村林一輝内野手の適時打で1点を返し、なおも2死満塁。カウント0-2から浅村が振り抜いた打球はバックスクリーンへ。満塁弾の借りを満塁弾で返した。
○オリックス・レアンドロ・セデーニョ内野手(7月11日、ロッテ戦)
0-0で迎えた3回2死満塁、セデーニョがCC・メルセデス投手の緩い変化球を捉え、豪快にライトスタンドに運んだ。オリックスは直後に1点差まで追い上げられるも、この一発で得たリードを守り切った。
○日本ハム・アリエル・マルティネス捕手(7月23日、オリックス戦)
6点ビハインドの9回、松本剛外野手、清宮幸太郎内野手、万波中正外野手の3連打で無死満塁の好機をつくると、マルティネスが本田仁海投手から左中間へ運んだ。反撃及ばず敗れたが、最終回に意地の一撃が飛び出した。
○ロッテ・グレゴリー・ポランコ外野手(8月4日、楽天戦)
ロッテは初回に平沢大河内野手、中村奨吾内野手の安打と四球で無死満塁とする。ここでポランコは右中間へ先制の一発。初回から「パワーポーズ」がさく裂し、この試合に先発した種市篤暉投手の白星を後押しした。
○ソフトバンク・周東佑京内野手(9月8日、楽天戦)
5点を追う6回、今宮健太内野手、柳町達外野手、生海外野手が安打でつなぎ、2死満塁で岸孝之投手から周東が捉えた打球はライトスタンドへ飛び込んだ。試合は敗れたものの、この試合に1番で先発した周東は自身初満塁弾を含む2安打4打点1盗塁と活躍した。