米国人記者が虜になった日本独自の“野球文化” 貞子に驚き…大谷翔平だけではない魅力

侍ジャパンの一員として優勝に貢献したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】
侍ジャパンの一員として優勝に貢献したドジャース・大谷翔平【写真:Getty Images】

WBCで話題のマイケル・クレア記者が語った日本野球の魅力

 昨年、WBCで世界一に輝いた野球日本代表「侍ジャパン」を追い、日本の魅力を米国に伝えた名物記者を覚えているだろうか。MLB公式サイトのマイケル・クレア記者はWBC期間中、記事そして自身のSNSで日本の魅力を発信した。好きになったきっかけは「イチローの影響が大きかった」と話すが、それだけではなかった。

 クレア記者は昨春のWBCで宮崎キャンプから侍ジャパンを追いかけた。日本のお菓子や食文化を自身のSNSで発信し話題に。現在も米国以外の野球を熱心に追いかけているという。「ウガンダ女子野球やブレーブスのトライアウトに参加したチェコ人のオリンピック選手も取材しました。私たちは全世界を取材対象にしています」。

 2001年にイチロー外野手(現・マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)がメジャーデビューしたとき、クレア記者は14歳だった。ただ、当時はSNSなどは発達していなく、情報も入手しにくかった。「ここ10年でハイライト動画や中継映像の入手が簡単にできるようになりました」。世界の野球に触れる機会が増え、さらに魅了されていった。

 NPBでは「イチロー、そしてショウヘイ・オオタニです。(私がより興味を持った)大きな要因の1つです」と話すが、それだけではない。始球式という文化も打席に選手が立つのは日本ならではだ。人気ホラー映画の主人公「貞子」の始球式は米国でも話題になったという。「こういうことは、私たちが今まで体験したことのないことです」と感銘を受けていた。

 イチローやドジャース・大谷翔平投手らこれまでにも数々のスターを輩出してきた日本野球。「野球は米国のスポーツだと教えられて育ってきましたが、それは全くの間違いです。世界のスポーツだと思います」とクレア記者。これからも世界の野球文化を伝えていく。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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