阿部監督が心配も…巨人ドラ1「気疲れはない」 開幕ローテ入りへ、授かった“金言”
キャンプ後初の休日は12~13時間の睡眠「気疲れはありません」
巨人のドラフト1位ルーキー・西舘勇陽投手(中大)が6日、宮崎キャンプで3度目のブルペン入り。中大の先輩でもある阿部慎之助監督から直接アドバイスを受けながら29球を投じ、いよいよエンジンがかかってきた。
キャンプ初日に26球を投げた時には、阿部監督は最初の5球ほどを“チラ見”しただけでブルペンを離れてしまった。「(プロのキャンプの)あんな異様な雰囲気の中で投げるのは初めてだろうし、その上、俺が後ろに仁王立ちしていたら、無茶するだろうから」という心遣いだった。この日は対照的にマウンド後方から熱視線を送り続け、直接アドバイスもあった。
阿部監督は「フォークボールが抜けちゃっていたから、『少し引っ掛けて、左打者の足元に投げるくらいのイメージでやってみて』と言ったら、落ちるようになった」と説明。きれいに落ちるのを確認すると、拍手して称えた。常時クイック投法と最速155キロが西舘の代名詞だが、カットボールやフォークも重要な持ち球である。
「監督に見ていただいたことがうれしいですし、感触もよかった。今日はちょっと(フォームの)バランスが悪かったですが、球の力自体は出てきているのではないかと思います」と口元をほころばせた西舘。前日はキャンプイン後初めての休日で、「昼の1時頃まで、12~13時間寝ました。アラームをセットしていなかったので」と苦笑いを浮かべながら明かした。
阿部監督が心配していたプレッシャーにも、うまく対応しているようだ。「気疲れは特にありません。トレーニングで負荷がかかっているので、その疲れはありますが、体が動かないレベルではないです。元気にやれています」と頷いた。
リリーフの適性もあるといわれた中で、阿部監督が「“オールクイック”だし、先発で大きく育てたいという僕の希望もある」とスターターとして育てる方針を決断。西舘は期待に応えて、開幕ローテの一角を勝ち取ることができるか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)