最下位中日に待たれる“絶対的”な存在 専門家が提言…立浪監督の「心理も変わってくる」
五十嵐亮太氏、2年連続最下位中日に望む「絶対的エース」の台頭
2年連続最下位に沈んだ中日に必要なものとは――。ヤクルトで守護神を務め、メジャーを経てソフトバンクではセットアッパーとして活躍した野球評論家の五十嵐亮太氏が、沖縄・北谷で行われている中日の春季キャンプを視察した。日米で23年に渡るプロ生活を経験した五十嵐氏は「絶対的エース」の台頭を提言した。
「昨季は7勝をマークした小笠原投手と高橋宏斗投手がチームトップでした。やっぱり『軸』となるピッチャーがいるのといないのでは、使う方の心理やメンタル面も変わってくるのかなと思います。 昨年までのオリックスみたいに山本由伸投手がいれば、連敗してる時に『止めてくれるだろう』という期待が生まれますよね」
中日は昨季、2桁勝利をマークした投手がいなかった。チームは56勝82敗5分けの借金「26」で2年連続最下位。上位浮上に向けて「絶対的エース」出現が待たれる。昨季4月に左肘を手術し、リハビリ生活に重きを置いた大野雄大投手が戻ってくると見込まれるが、今季中に36歳を迎え、ベテランの域に達する。
キャンプ地でブルペン投球を視察し、印象に残ったのは27歳右腕の梅津晃大投手だという。「(2022年に)トミー・ジョン手術をして戻ってきた梅津投手のボールが良かったですね。やっぱり真っすぐが凄かった。そのほかの投手を見渡しても、比較的、力のあるボールを投げるピッチャーが揃ってるような印象でした。『エース』と言える投手が出て来られていないですが、潜在能力のある投手ばかりです」。涌井秀章投手、柳裕也投手らと「強力先発投手陣」を形成しての、最下位からの脱却に注目が集まる。
昨季から投手に専念した根尾昂投手については「今のところ順調に来ているという話でした。かなり人気がありますし、期待もされているので、本人もプレッシャーを感じていると思います。根尾くんだけを特別扱いするわけでなく、しっかり勝ちを重ねられるようなピッチャーが出てほしい」と気持ちに寄り添う。
「(根尾は)去年、本格的に投手を始めて、今年は2年目。先発の候補にパッと上がってくるかと言ったら、まだそこまでは行っていないのかなとは感じます。急ぐ感じではなく、じっくり様子を見ながら育てていこうかなという雰囲気ですね」
「絶対的エース」の出現が、上位浮上の鍵を握る。
(Full-Count編集部)