大谷追っかけYouTuberの“正体” 年間444万円投入、3時間睡眠も…396戦連続観戦中
YouTuberシンスケ・ハンディマンは396戦連続観戦中もピンチ「韓国はチケットが」
大谷翔平、山本由伸両投手が所属するドジャースのスプリングトレーニングは、9日(日本時間10日)に初日を迎える。米アリゾナ州グレンデールのキャンプ施設には主力選手が集まりつつあるが、7日(同8日)は10人ほどの日本人ファンが集結。そのうちの1人がYouTubeチャンネル「Shinsuke Handyman(シンスケ・ハンディマン)」を運営するシンスケさんだ。
大谷の熱狂的な追っかけだ。2022、2023年と2年連続で全試合観戦。2021年7月1日の敵地・ヤンキース戦から「これは全部見ないといけない」と使命感にかられ、現在は396試合連続観戦中だという。「韓国の開幕戦はチケットが取れる当てがないですし、どうしようかと思っています」。連続記録ストップの危機に瀕しているが、堂々の“記録”だ。
もちろん、シーズン中は大谷の追っかけが生活の中心だ。本拠地開催時は午前中に自営業の仕事をし、球場のゲートオープンに間に合うようにスタジアムへ。試合後はライブ配信、YouTube編集などをするため、睡眠時間は3時間ほどだという。「大変ですけど、やっちゃっています。大谷選手を見るのは楽しいですし、ファンの方も楽しんでくれてますから」。チケット代は年間1万ドル(約148万円)で、移動・宿泊費は年間2万ドル(約296万円)ほど。年間3万ドル(約444万円)を大谷の追っかけに投じているという。
今年は大谷が出席した1月下旬のニューヨークでの夕食会、3日(同4日)のファンフェスタに出席した。今回は、キャンプ3日前の6日(同7日)に自宅のあるロサンゼルスから車を飛ばしてアリゾナ入り。「本当に楽しませてもらっています」。お目当ての大谷は2日連続で姿を見せなかったが、シンスケさんの表情は充実している。
高校時代は元日本代表MF北沢豪氏とチームメートだった
何がシンスケさんを突き動かすのか。千葉・市川市出身で、高校時代は元日本代表MFの北沢豪氏とチームメート。大学は米モンタナ州のロッキー・マウンテン・カレッジに進学し、日本のスポーツ店勤務後の1990年代後半に「米国の方が住みやすいから」と再渡米を決意した。他競技の日本選手を応援する中で、大谷がエンゼルス入り。「大谷選手を見ないわけにはいかない」。2017年オフのエンゼルス入団会見から密着マークするようになったという。
追っかけ生活の中で、ピンチもあったという。球場からの帰宅中にYouTubeでライブ配信を行っていたところ、犬の散歩をしていた男女がシンスケさんが盗撮をしていると勘違い。危うく警察に突き出されそうになったという。「ライブ配信中だったので、視聴者の方もビックリしたかと思います」。今では、これもいい思い出だ。
大谷がドジャースに移籍。今季は日本人初の50本塁打、打率3割超え、120打点、20~30盗塁と好成績を期待する。「最近、ニコニコしてて楽しくやっているんだろうなと思います。DHでもMVPを取るような成績を残してほしいです」とエールを送る。すでにドジャースタジアムの今季の年間シートを購入済み。熱いハートで追いかけ続ける。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)