定位置獲れば「10年安泰」 衝撃の肩持つ23歳…専門家が期待する“逸材捕手3人”
野口寿浩氏が期待する若手キャッチャー3選手
現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)の4球団で活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、自身と同じキャッチャーたちの中で、今季注目したい3選手の名前を挙げた。
1人目はDeNAの2022年ドラフト1位・松尾汐恩捕手だ。大阪桐蔭高から入団し、昨季は2軍で104試合に出場。打率.277、7本塁打34打点と、高卒1年目にしては堂々の成績を残した。野口氏は「やっぱり打てるというところ。最近打てるキャッチャーはだいぶ少なくなってきた。やっぱり出てきてほしいよね」と語る。
今後については「攻撃型で入ってきた選手だから、守備をどれくらい身に着けていけるか。(打力を生かすために)コンバートという話は出てこないようにしてほしいですね」。今季は1軍デビュー、上の舞台でどこまで経験を積めるかというシーズンになる。
2人目に挙げたのは楽天の安田悠馬捕手で、松尾と同じく打力が持ち味。「安田も打てるキャッチャー候補。キャンプが2軍スタートなのは気になりますが、去年はマー君(田中将大)と組んだりとかしてどっしり感が出てきた。このままレギュラーを獲る流れになってもおかしくはない。(打てる)彼がレギュラーを獲っちゃうと、もう10年安泰ですからね」と語る。豪快なスイングが持ち味で、2年間で本塁打は計4本だが、バットに当たった時の打球はすさまじい。
「バッティングに関しては森友哉みたいなタイプ。振れる、遠くに飛ばせる。松尾はどちらかというと上手く打つタイプ。(安田は)ホームランバッターとしていけるかなという感じはしています」
3人目は、その強肩に驚愕したという日本ハムの高卒6年目・23歳の田宮裕涼捕手(たみや・ゆあ)だ。2020年に1軍デビューを果たし、昨季は9月下旬からわずか10試合の出場だった。その数試合をたまたま見たという野口氏は、放たれるバズーカに衝撃。「まあえげつないのよ肩が。久々にあんなのを見た。ちょっとビックリしましたね」と語る。
キャンプでは初の1軍スタート。「まだ(捕手の)軸は決まっていませんよというチーム。普通に考えたら伏見が一番近いと思いますが、田宮も十分割って入るチャンスはある」とレギュラー獲得にも期待した。
(上野明洸 / Akihiro Ueno)