戦力外で「もう野球できないのかな」 “最悪”も覚悟…25歳大砲が育成から目指す再起
西武のブランドンは昨オフ戦力外「びっくりしたというか、真っ白というか」
西武のブランドン内野手が育成選手としては唯一のA班メンバーとして、宮崎・南郷キャンプで練習に励んでいる。昨オフに戦力外となり、育成選手としての再出発に「這い上がってやろうという気持ち」と強い決意を示した。
2020年にドラフト6位で東農大北海道オホーツクから入団。1年目にプロ初安打を本塁打で飾るなど期待の存在となったが、内転筋痛など怪我に苦しみ2022、2023年は1軍出場がなく、戦力外通告を受けた。
「覚悟はしていたけど、こういう感じなんだ、と。びっくりしたというか、真っ白というか。人生で初めて、もう野球ができないのかなと思いました」
周囲の人達から話を聞いていくうちに「今まで見てきた立場で、いざ自分が戦力外になると悔しい反面、やり返してやろう、落ちたところから這い上がってやろうという気持ちになりました」。気持ちを奮い立たせた。その中で球団と育成選手契約を結んだことで「チャンスはもらえた」と復活を誓った。
松井監督は「打撃も含めて、怪我があって悔しい思いの中で秋のキャンプでも頑張ってくれた。サードは競争が激しくなってくるけど、あの打力というのは非常に魅力がある」とブランドンの打撃に期待してのA班抜擢だったと説明した。
25歳のパワーヒッターは「期待はしてもらっていると思うので、そこはしっかりアピールしないといけないと感じている。その中で1番は怪我をせず、自分の良さを出せれば支配下も見えてくるのかなと思っています」。
キャンプ中から結果が求められる立場だ。「まずは試合に出る。打撃で期待してもらっているので、そこで結果を出せるように。打って結果を残したい。悔いなく怪我なく1日1日大切にいきたいと思います」。背番号は「49」から「133」の3桁になったが「そこは気にせず、割り切ってやっています」。ガムシャラに支配下登録をつかみにいく。
(湯浅大 / Dai Yuasa)