立浪監督が直接指導…中日の鍵握る“戦力外男” 中田翔だけじゃない専門家期待の強打者

中日・上林誠知(写真はソフトバンク在籍時)【写真:藤浦一都】
中日・上林誠知(写真はソフトバンク在籍時)【写真:藤浦一都】

五十嵐亮太氏が注目する、中日の新戦力たち

 新戦力が“起爆剤”になれるか。ヤクルトで守護神を務めメジャーも経験、ソフトバンクではセットアッパーとして活躍した野球評論家の五十嵐亮太氏が、沖縄・北谷で行われている中日の春季キャンプを視察した。日米で23年に渡るプロ生活を経験した五十嵐氏は「新戦力の存在」に着目した。

 今オフはオプトアウト(契約破棄)の権利を行使して巨人を退団した中田翔内野手、巨人から戦力外通告を受けた中島宏之内野手らを獲得。五十嵐氏は「立浪監督からの期待は非常に大きいのかなと思います。ピッチャーでもバッターでも『軸』ということをコメントしていたので。『エースが育ってほしい』という気持ちと、野手では中田が『軸になるであろう』ということだと思います」と語る。

 2年連続最下位に沈んだ中日は昨季、12球団ワーストの71本塁打、チーム打率もセ・リーグワーストの.234に終わった。中田や中島が加入したことで「打つ方に関しては、ある程度、安心材料ができたと思う。中田を軸に、どう打順を組んでいくかということです。計算できる選手ですから」と期待を寄せた。

 不安材料もある。中田が35歳、中島が42歳を迎えるシーズンとあり「もちろん、期待通りとはいかない可能性はある」と指摘。ただ、中日に足りないものは「長打が打てる打者や、得点圏での勝負強さですよね。(中田や中島は)中日としては欲しかった。これまで補えなかった部分を補える選手なのかなと思います。ランナーは出るけど、得点できないという弱さがあったと思うので」と“補強”の意図を説明した。

「『走者を返せるバッター』と考えると、中田の存在は大きい。大島、岡林らを(中田の)前に置いて、打線を組んで、なんとか中田に回そうという形はできるのかなと思います」

 五十嵐氏は“ダークホース”の存在についても言及する。ソフトバンクを戦力外になり、加入した上林誠知外野手だ。「上林が入ったのも大きいですね。外野(の1枠)に入る可能性も高いのかなと思います。同じ左バッターで、立浪監督も気にかけているみたいです。打撃への考え方やスイングの形を監督直々に伝えていたと聞きました」。

 ユニホームの色が変わったことで心機一転も図れる。「新しいひらめきや気付きがあると思う。上林が中日で活躍する可能性もあるなと感じました」。上位浮上へ、着々と戦力アップを狙う。

(Full-Count編集部)

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