中日最下位脱出へ、伝授する“身についた動き” 専門家感心…新米の「徹底した意識」
五十嵐亮太氏が“発見”した堂上コーチの俊敏な動き
新米コーチも、戦力の底上げに必死の日々だ。ヤクルトで守護神を務め、ソフトバンクではセットアッパーとして活躍した野球評論家の五十嵐亮太氏が、沖縄・北谷で行われている中日の春季キャンプを視察した。日米で23年に渡るプロ生活を経験した五十嵐氏は「若きコーチングスタッフ」に着目した。
グラウンドで“躍動”する背番号「71」に目が引かれた。「今年から堂上(直倫)くんが1軍の内野守備走塁コーチに就任して、活発に指導していました。全体練習が始まる前から、ノックを個別でやっていましたね」。新たな職場についた35歳の“奮闘”が気になった。
指導を受けていたのはドラフト3位の辻本倫太郎内野手だった。「捕り方など、細かい体の動きを、もう入念に伝えていました。(送球を)投げる腕の使い方も。守りについての取り組みが凄かったですね」。キャンプ序盤からの「徹底した守備意識」に感心した。
「期待されて今年から入ってきているドラフト3位の選手なので、プロに入る前(の力)でもある程度能力は高いと思うんですけど、みっちり指導していましたね。動き1つ1つの確認や、守備への向き合い方など、しっかり時間をかけて丁寧に伝えていました。彼がどういった選手になるのか、今後楽しみだなと思いましたね」
中日一筋で17年間の現役生活を送った堂上コーチ。五十嵐氏は「堂上くんだからこそ培ってきた、中日の守備もあると思います。(守備の)動き方も見本で自分がやっていたんですけど、去年までプロ野球選手だから上手過ぎて(笑)。自分で動きながら伝えられるのは『メリット』だなと思いました。やっぱり、上手なんですよ。今の辻本くんよりは(笑)。動きが違うなと思いましたね」と語る。
奮闘中の“新米”だが「こんなに良いコーチなんだ……と感じました。(コーチ歴)1年目ですけど、もっと長く指導しているんじゃないの? と思いましたね」。選手も、首脳陣も、心を1つにしたキャンプと感じていた。
(Full-Count編集部)