巨人で出場減も…元日被災で決意「結果残すしかない」 現役ドラフトで移籍、28歳の胸中
北村拓己は石川県出身…能登半島地震に「野球できること当たり前ではない」
ヤクルトに加入した北村拓己内野手は、内野全てを守れるユーティリティとパンチ力ある打撃で猛アピールしている。昨年12月に現役ドラフトで巨人から移籍。出場機会が減っていた現状や、新天地で“特別なシーズン”に懸ける思いを明かした。
昨季はわずか27試合の出場。内野全てを守ったが、門脇誠内野手ら若手の台頭に押し出される形となった。「正直、悔しい思いはしましたし、まあうまくいかない時期が長かったですけど、またこうして1年ユニホームを着てプレーできるので、本当に結果を残すしかないという思いです」と表情を引き締めた。
プロ7年目の28歳にとって、特別な1年となる。石川県出身で、帰省していた1月1日には能登半島地震に遭い「幸い家族や親族、家は大丈夫でしたが、正直こわかったです。本当にどうなるか分からないという状況だったので、他人ごとではないなというのを今も感じています」と話す。
今も大変な思いをしている友人らもいるだけに「僕は野球をさせていただいている。野球ができているということは当たり前ではないので、こうやってユニホームを着てプレーしている間は本当に感謝の気持ちはそうですし、石川県にいいニュースというか、そういうものを僕らは野球を通して届けられるようにという思いは強いです」と決意を示した。
25日に行われた古巣・巨人とのオープン戦(那覇)では安打と打点をマーク。また27日の韓国KIAとの練習試合では“移籍1号”も放った。生き残りへ、確かな存在感を示している。
「チームも変わって、年齢も年齢ですし、本当に結果を残すしか道はないかなと思うので、新天地でそういう楽しみももちろんありますし、しっかりやっていきたいなという思いです」と北村拓。強い覚悟を持ったシーズンに挑む。
(町田利衣 / Rie Machida)