“消滅寸前”だった楽天入団「夜も寝られなかった」 妻に見透かされ…元助っ人の真実
2013年の日本一に貢献したマギー氏「たぶん誰にも言ったことがない」
2013年に楽天の日本一に貢献したケーシー・マギー氏が、日本での思い出を語った。現在は米テネシー州、ユニオン大学野球部の監督を務めているが、楽天の銀次アンバサダーが訪問してインタビュー。球団公式YouTubeで公開され、「ここから言う事はたぶん誰にも言ったことがない」と秘話などを明かした。
加入前年の2012年にもパイレーツとヤンキースで計114試合に出場するなど、いわゆるバリバリのメジャーリーガーだった。「あの時、自分自身としてはまだまだメジャーリーグという高いレベルでプレーできると思っていた。自分が思っている以上に契約の話の具合が遅かった」と契約の経緯を語り始めた。
「なかなか事の進みが遅くてチームが決まらなかったという時に、そんな時……予想もしていなかったが、日本でプレーするのはどうだというアプローチが突然入った。そしてそれは1つじゃなく、実は2チームからだった。ここから言う事はたぶん誰にも言ったことがないので、初めて言うことになるんだけど……」
時差の関係で米国で交渉するのは夜中の時間。「その時期は夜にあまり寝られなかった。というのも日本とのやりとりだったから時差の関係で話が夜中に進むことが多かった。夜中に近所を歩きながら電話をして、まずは『日本に行く』と決断した」という。「ただまだどっちのチームに行くかということを決める必要があった。しかし、最初に自分が決断しかけたチームは、実は楽天ではない方の球団だった」と明かす。
ヤンキースで同僚だったアンドリュー・ジョーンズ氏が加入するという情報を聞き、心が傾いていたのは楽天だった。しかし、悩んだ末に家族のため金銭面でより良いオファーを選ぶと決断。「ところがそれが自分の心の奥底からの決断じゃないということは、妻や代理人にもなぜか伝わっていた」と振り返る。
妻には「私のためではなく自分の心と直感で決断して」と言われ、代理人にも「もう一度よく考えて、納得したらかけなおしてくれ」と電話を切られてしまったという。その後のストーリーは、多くのファンが知る通り。2013年の日本一に貢献した助っ人は、今でも楽天のことを思い続けているようだ。