なぜ大谷翔平は妻を公開したのか? 過熱する“お相手詮索”…必要な野球への集中
結婚会見で野球への思いを吐露「野球に集中したいのが一番」
ドジャースの大谷翔平投手は14日(日本時間15日)、20日から韓国で行われるパドレスとの開幕2連戦に向けて球団チャーター機で出発した。球団公式Xは、フェニックス国際空港で航空機に乗り込む前の大谷と妻の写真を公開した。
これまでベールに包まれていた大谷の妻。公開直後からインターネット上で大きな反響を呼んでいるが、なぜ、このタイミングで公開したのだろうか。やはり野球に集中したい――。その一心からではないだろうか。本来なら結婚したこと自体も公表しないで良かった話題。それでも、2月29日(同1日)に行われた結婚会見で「一番は皆さん(メディア)がうるさいので(笑)。発表して、あとは野球に集中したいのが一番だった」と明かしていた。
大谷の妻は誰なのか――。大谷は「普通の日本人女性」と話したが、周囲はインターネット上を中心に“お相手”が詮索されていた。結婚会見では「シーズンに入る前がベストだった」とも語っていた。7億ドル男の注目の移籍元年。そういった周囲の動きを止める狙いもあったのではないだろうか。
それにメジャーでは選手と家族との結びつきは深い。多くの球団は「選手の家族もチームの一員」という考え方で、ポストシーズンなど大事な試合は遠征地に家族も帯同。オールスター戦恒例のレッドカーペットショーでは家族同伴で楽しむのが一般的で、家族でなくても彼女や婚約者と同じケースが多々ある。
球団が米国・カナダ以外で公式戦を行うのは今回の韓国シリーズで3回目。2018年のメキシコ・モンテレイ以来6年ぶりで、同僚のムーキー・ベッツ外野手も妻同伴だった。大きく注目されるゲームでは家族も一緒に“戦う”。大谷の妻はこれまで公開されていなかったこそ、大きなニュースになっているが、メジャーでは当たり前のことなのだ。
そして何より大谷にとっては移籍後初出場のゲームとなる。アリゾナキャンプでは笑顔が本当に多く見られたが、ドジャースでの記念すべき第一歩を家族で楽しみたい。そういった思いも17番にあったはずだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)