元MVPが殺害予告を告白「残念だけど、これが世の中だ」 276億円で移籍も低迷
2016年に打率.292、39本塁打、102打点でMVPも…ロッキーズ移籍後は不振に苦しむ
ロッキーズのクリス・ブライアント外野手が「殺害予告」を受けていたことを明かした。本拠地開幕戦が行われた5日(日本時間6日)の試合後に取材対応し、「間違いなくそういうメッセージはあると思う」と言及。2016年にナ・リーグのシーズンMVPに輝いた一方、ロッキーズ移籍後は不本意な成績に終わっている32歳は「残念なことだけど、これが世の中だ」とあきらめたような表情を見せた。
2016年に打率.292、39本塁打、102打点をマークしてMVPに輝くなど、キャリア通算で183本塁打を誇るスラッガーが「公私」で苦しんでいる。2022年3月18日(同19日)にロッキーズと7年1億8200万ドル(当時のレートで約276億円)の長期契約を結ぶも、ロッキーズ加入後の2年間で122試合の出場にとどまり、その間は打率.259、15本塁打、45打点と期待に応えられていない状況だ。今季も9試合の出場で打率.125、1本塁打、4打点と本来の力を見せられていない。
コロラド州地元放送局「FOX31デンバーKDVR」でディレクターを務めるデーブ・アルトハウス氏がX(旧ツイッター)で投稿した動画で、ブライアントは思いを明かしている。「私は色んなことを体験してきた。殺害予告、様々な狂気的なこと。若手には、若いときにこういう体験をしたことがないだろうから、勇気を持って立ち向かうことが大事だと言っている。そうすれば、キャリアが終わったときにいい人になることができる」と語った。
さらにブライアントは「私の子どもにも(何か言われたときに)対処法を教えてあげたい。でも、歩き続けるしかないんだ」と続けた。殺害予告はあったのかという質問に対しては「わからないけど、間違いなく私のインスタグラムにそういうメッセージはあると思う。シーズン中はSNSを見ないんだ。だから(答えは)言えないね。でも、昔は受け取ったよ。多くの選手が受け取っていると思う。残念なことだけど、これが世の中だ」と本音を口にした。
卑劣な言葉に屈するわけにはいかない。「私は上手く雑音を取り除いて、目の前のやるべきことに集中できる」。本来の打棒を取り戻すため、野球に集中することを誓った。