大谷翔平、後払いで州の税収減は約138億円 議員が新法案提出へ「課税されるべき」
現在の法案では後払い分は課税禁止も「連邦税法が意図したものではない」
大谷翔平投手がドジャースと結んだ異例の“後払い契約”による税収の問題がカリフォルニア州で議論になっている。10年総額7億ドル(約1071億円)のうち、97%にあたる6億8000万ドル(約1040億円)は10年契約が終わった後に支払われる。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」によるとカリフォルニア州は推定9000万ドル(約138億円)の税収減になる。
ジャイアンツ番を務めるアンドリュー・バガリー記者は10日(同11日)に「カリフォルニア州議会議員がショウヘイ・オオタニが行った税金の抜け道を塞ぐよう求める『これは大がかりな隠し玉だ』」と題し記事を公開。ジョシュ・ベイカー州上院議員が10日(同11日)に「後払い報酬に妥当な上限を設ける」よう求める法案を議会に提出したと伝えた。
大谷はドジャースとの契約期間である10年間は年俸200万ドル(約3億600万円)でプレーする。1996年に変更された連邦税法では、州外に住む居住者が最低でも10年間均一の金額で報酬が支払われた場合、各州は後払いされる報酬額を課税することを禁止する法案が可決されていた。
しかし、これは年金収入を保護するために設けられたものであり、ベイカー議員は「(大谷の契約による税収減は)連邦税法が意図したものではない」と発言。「これは勤労所得であり、退職所得ではない。ここで収入が得たものなので、ここで課税されるべきだ」と述べた。
ベイカー議員が提出した法案は、マリア・コーエン州長官が後押しをうけ、次のステップとして数週間以内に州上院の議場で議論し、採決の流れになる。同議員は「9000万ドルを州のプログラムに費やすことができるからだ。ここで課税されるべきだ」と再度訴えていた。
(Full-Count編集部)