3年目ドラ1が越えるべき“1軍の壁”「酷かもしれないけど」 三浦監督が語る2軍との差
DeNA小園はプロ初登板初先発で3回途中7安打5失点KOで初黒星
■中日 6ー1 DeNA(10日・横浜)
DeNAの小園健太投手が10日、横浜スタジアムで行われた中日戦でプロ3年目初登板初先発を果たすも、2回2/3を投げ7安打5失点でKOされた。7被安打は不運な当たりも多かったが、三浦大輔監督が「そのあたりが1軍と2軍の違うところ」と話した“分岐点”があった。
小園は初回、先頭の三好からカーブで見逃し三振を奪う最高の立ち上がりを見せた。しかし2四球などでピンチを招くと細川の左前適時打で先制点を許す。2回は先頭の木下に中前打を浴び、村松を迎えた。
カウント1-1からの3球目、セーフティバントは三塁線へと転がった。すかさずマウンドを降りてこの打球を掴んだ右腕だったが、一塁への送球にワンステップして一瞬“間”ができた。際どいタイミングながら村松は一塁を駆け抜け、判定はセーフ。三浦監督がリクエストを要求するも判定は覆らず、この後2点を失った。
「そのあたりが1軍と2軍の違うところで、あそこで一発で投げないといけないところを少しワンテンポ遅かったかなというのがありますし、まあまあ全てをね、いきなり求めるのは酷かもしれないですけど、そういう1軍の場ですから、次のプラスに変えてくれればいいです」
2021年ドラフト1位で入団。背番号「18」を背負う近い将来のエースとして、誰もが期待する逸材だ。オープン戦は3試合に登板して2勝0敗1セーブ、防御率2.25とアピールに成功。この日の先発をつかみ取った。イースタン・リーグでも2戦計7イニングを投げて防御率0.00と好調を維持してこの日のマウンドに上がったが、“壁”は高かった。
「立ち上がりから良いボールはありましたが、ゾーン内にコントロールできず後手になってしまいました。また緊張、力みもあり攻めの投球ができませんでした」と反省した小園に、指揮官は「苦いデビュー戦になったと思うが、これも経験。オープン戦やファームとは違うが全てプラスに変えてくれればいい」。始まったばかりのプロ野球人生。その才能を次こそ発揮してほしい。
(町田利衣 / Rie Machida)