丸刈り失敗に謝罪「すみません」 予想外の0.5ミリに先輩悲鳴…震えたバリカン
中川拓真、宮城の丸刈りに“失敗”し「僕もお揃いにします、すみません」
人生で最も記憶に残る“失策”は3年前だった。昨オフにオリックスから戦力外通告を受け、独立リーグ・九州アジアリーグに所属する「火の国サラマンダーズ」で今季からプレーしている中川拓真捕手は、風呂場でバリカンを持ちながら震えたことがある。
「いやぁ、もうガチで、ど真ん中です(笑)。宮城さんにいきなり丸刈りを頼まれて、最後に整えていたら、アタッチメントを装着するのを忘れていて……。9ミリにするつもりで剃っていたんですけど、まさかの0.5ミリに仕上がってしまいました」
2021年6月10日、大阪・舞洲の球団寮に、宮城大弥投手の“悲鳴”が上がった。人生初のパーマをあて、長髪をなびかせていた当時19歳は、試合に敗れて“禊”を決意した。「本当は前(佑囲斗)さんが担当するはずだったんですけど、その時は偶然いなくて。急遽、僕がバリカン係を頼まれることになったんです」。9ミリで進んだバリカンはスムーズだった。
「最後の最後で、ですよ……。おでこの真ん中のラインから5センチくらい上に、綺麗な5厘になっちゃって(笑)。2人で『えええ?』って叫んで、鏡を見て確認したら爆笑しました。めちゃくちゃ悪いな……と思ったので『僕もお揃いにします、すみません』と言ったら、全然大丈夫だよと言ってくれて、優しさで溢れていました」
意外な“落とし穴”にも、冷静に対応した宮城の“カミ対応”に感謝するばかりだった。今は、宮城の躍動を画面越しで見ている。「今は結構、長髪ですよね? カッコいい髪型だな、似合っているなと思って見ています。だけど、そろそろ刈ってあげようかなとも思いますよ(笑)」。
気がつけば、紅林弘太郎内野手も頭を丸めていた。ただ、アタッチメントのつけ忘れはなかったようだった。中川拓がもたらした“笑える失敗”は、生きている。
(真柴健 / Ken Mashiba)