「前回四球が多かった」けど延長10回に投入 2年目ドラ1のプロ初勝利呼んだ新庄采配

ヤクルトの指揮を執った日本ハム・新庄剛志監督【写真:小池義弘】
ヤクルトの指揮を執った日本ハム・新庄剛志監督【写真:小池義弘】

日本ハム矢澤が延長10回に登板、1回無失点でプロ初勝利を手にした

■日本ハム 5ー4 ヤクルト(7日・神宮)

 日本ハムの矢澤宏太投手が7日、神宮球場で行われたヤクルト戦でプロ2年目初勝利をマークした。同点の延長10回に登板して1回無安打無失点。前回登板時は2/3回で4四球を与えて3失点を喫したが、新庄剛志監督は“あえて”緊迫した場面で投入した意図を明かした。

 4点リードを守れず9回に同点とされ突入した延長戦。6番手のマウンドに送ったのが、矢澤だった。「前回四球が多かったので、こういう場面で投げさせて勝たせたら、ワンランクもツーランクも成長してくれるんじゃないかと思った」。指揮官は試合後にそう振り返った。

 しかしいきなり先頭の中村に四球を与えた。5日の広島戦で四球を連発した場面が蘇ったのか「内心ドキドキ。きたきたきたーって」。犠打で1死二塁となったが西川を見逃し三振、代打川端を二ゴロで本塁は踏ませなかった。直後に暴投で決勝点を奪い、待望の初白星が転がり込んできた。

 矢澤自身も「前回ああいう投球をしても今日10回に投げさせてもらえたことは凄くうれしいなと思いましたし、絶対に0点で帰ってくると思って投げました」と新庄監督の思いを汲み、しっかりと応えた形となった。

 4時間33分の激戦を制し、指揮官は「凄い試合。前半の記憶があまりないんだけど」と苦笑い。「毎日神宮でしたいわ。そうしたら選手が成長するする」と勝利の重みを噛みしめた。それほど中身の詰まった一戦で、また一人、若き才能がうれしい“節目”を飾った。

(町田利衣 / Rie Machida)

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