「可愛い」と褒められたのは…隣の大人気チア 苦笑いの経験も目指す国際交流
楽天ガールズ・若潼の思い「いろいろな国籍の方に球場に来てほしい」
台湾プロ野球(CPBL)を盛り上げるチアたちは、日本からも注目を集めている。楽天モンキーズの勝利の女神「楽天ガールズ」は、特に日台交流に積極的。今季チアとして5年目を迎える若潼(ロートン)は、その存在が海外でも知られるように、グローバルな交流を目指している。
日本では、球場以外の場所でも声をかけられたこともある。「『可愛いー。可愛いー』と言われてすごく嬉しかったのですが、それは一緒にいた林襄のことでした」と苦笑いを浮かべる。インスタグラムのフォロワー180万人超を誇り、昨季限りで楽天ガールズを退団した大人気メンバー林襄(リン・シャン)の存在感は、確かに圧倒的だった。
もちろん、若潼の認知度も増している。今年2月にソフトバンク、オリックスとの交流試合のため宮崎を訪れた際には、日本人ファンに声をかけられた。「私のことを知っていて『チアですか?』と言われました。楽天モンキーズのファンでした」。楽天ガールズは昨年、日本だけでなく、香港や米国にも遠征しパフォーマンスを披露。「国際的な知名度が上がったと思います。いろいろな国籍の方に球場に来てほしいです」と望む。
野球に詳しい若潼。好きな選手は、やっぱりドジャースの大谷翔平投手だ。昨年、エンゼルスタジアムで行われた「台湾デー」でパフォーマンスを披露。憧れの二刀流と対面も果たした。「大谷選手の周りには人がたくさん集まって、大谷選手は常に保護されていました。その様子を見て『人気者だな』と思いました。一緒に記念撮影をしましたが、しっかりお辞儀をして、マナーが備わっていて『親切な人だな』という印象を持ちました」と夢の時間を振り返る。
ロッテ・佐々木朗希に注目「さらに有名になり、さすがだなと」
日本のプロ野球にも興味があり、ロッテの佐々木朗希投手に注目している。「石垣島の交流試合で投げている姿を見て『凄いな』と思いました。今はさらに有名になり、さすがだなと思っています」と、その活躍ぶりに目を見張る。
日本でも活動したいという思いがあるが、宮崎での交流試合でパフォーマンスを披露した際には、台湾とは違う環境に戸惑った。「試合前に応援ダンスを踊りました。台湾では内野でパフォーマンスをしていますが、日本は外野でした。外野だと音声設備が遠くて音が聞こえにくく、難しいなと感じました」。外野まで全力疾走で移動する日本のチアの体力にも感心したという。
まずは日本のさまざまな球場に足を運び、チアのパフォーマンスを見て雰囲気を体験したいと意欲的だ。「野球が好きなので、日本と交流がしたいです。一番行ってみたい球場は、エスコンフィールド北海道です」。日本でも人気を獲得し、林襄に並ぶ活躍を期待したい。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)