王貞治氏、5年ぶり「世界少年野球大会」“地元開催”へ意欲 「30年間快適に過ごせた」
「大谷君の頑張りで野球人気も復活している」と世界的普及に向け意気込み
“世界の本塁打王”が、地元開催に向けて胸を大きく膨らませた。7月28日~8月5日の9日間、福岡県大野城市など同県内9か所の会場で開催される「第30回世界少年野球大会 福岡大会」の記者会見が東京都内で開かれ、世界少年野球推進財団理事長を務める王貞治氏(ソフトバンク球団会長兼特別チームアドバイザー)が出席。2019年以来5年ぶりの福岡での大会復活に、「特に力が入っています」と意気込みを語った。
同大会はNPB通算868本塁打を放った王氏と、MLB通算755本塁打の故ハンク・アーロン氏(元ブレーブス、2021年逝去)が、世界への野球普及・発展と子どもたちの親善を広げようと1990年に創設。30回の節目となる今回は、2019年の福島大会以来、コロナ禍を経て5年ぶりとなる。日本を含む14か国・地域の子どもたちが参加し、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)コーチから基礎を学ぶ教室が開かれるほか、台湾と福岡県内9チームによる国際交流試合を実施。また、和菓子作りや線香花火作り、書道体験、ソフトバンク戦での始球式などの交流行事も行われる予定だ。
「今回30回目ですが、私も福岡に移り住んで30年、特に力が入っています」と語った王理事長。「福岡は昔から大陸からの窓口になったように、外から人を迎えることに慣れているし、心が広い。私も最初(1994年のダイエー監督就任当初)はどうかなと思いましたが、30年間快適に過ごせた。福岡開催を本当にうれしく思っています」と“地元開催”を喜んだ。
何よりも、参加する子どもたちの笑顔が活力になると語る。「9日間(の日程)ですが、初めはモジモジしている子どもたちも、最後には本当に(距離が)近くなる。大谷君(翔平投手、ドジャース)の頑張りで野球人気も復活しているし、もっともっと野球が盛んになるように頑張りたい」と、コロナ禍を経ての復活に力を込めた。
大会に向けて、アーロン氏の妻ビリーさんは、「ハンクと私は、毎年大会に参加することを楽しみにしていました。思い出は数えきれない。皆さんにとって素晴らしい夏になりますように」とコメント。野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督からも、「野球を楽しんで、野球を通じて良い人間になれることを目標に頑張ってください」と参加者へメッセージが寄せられた。
[参加国・地域]
〈野球教室〉
南アフリカ、米国、ドイツ、中国、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム(初参加)、豪州、フィジー、グアム、ミクロネシア、日本
〈国際交流試合〉
台湾、福岡県内6チーム
(First-Pitch編集部)
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