大谷翔平、月間MVP落選の背景は? ハーパーと明暗、米記者同情…投票は「主観が入る」
ジ・アスレチックのアルダヤ記者は同情、6月MVPは「コインの表裏を決めるようなもの」
メジャーリーグ機構(MLB)は3日(日本時間4日)、6月の月間最優秀選手(MVP)を発表した。ナ・リーグはフィリーズのブライス・ハーパー内野手が2か月連続で選出され、ドジャース・大谷翔平投手の通算5度目の受賞はならなかった。受賞したハーパーと大谷を分けたものとは? 米メディア「ジ・アスレチック」のドジャース番ファビアン・アルダヤ記者に解説してもらった。
6月男・大谷の受賞はならなかった。大谷は99打数29安打の打率.293、12本塁打、24打点、OPS1.110。10試合連続打点の球団新記録を樹立した。一方のハーパーは打率.374、7本塁打、16打点、OPS1.166。大谷はハーパーを本塁打、打点で上回ったが、打率とOPSはハーパーより劣る結果だった。
月間MVPはシーズンMVP投票と同じように記者投票で決められる。アルダヤ記者は「(投票には記者の)主観の要素が入る。でも、ハーパーはとてもいい1か月を過ごした。異論することは難しい。オオタニも信じられないような1か月を過ごした。コインの表裏で決めるようなものだ」と苦渋の表情を浮かべた。
やはり出塁率と長打率を足し合わせた「OPS」が明暗を分けたと見ている。「OPSは長打率が含まれているから、すなわちホームランも含まれた指標だからね。間違いなく本塁打も考慮されるが」。大谷はDHで、ハーパーは一塁手。月間MVPについては守備の成績は考慮されないと指摘する。アルダヤ記者は「月間MVPを選ぶ時、守備はあまり影響していないと思う。シーズンのMVPを選ぶ時は影響すると思うけどね。それに、ハーパーは守備で大きな価値を生まないファーストを守っている」と解説した。
仮にアルダヤ記者が投票権を持っていたら……。「オオタニを選ぶね」と短く言い切った。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)