打率.225でも…新庄監督「使いたくなる」 勝利呼んだ体重120キロ助っ人の“献身”

日本ハム・新庄剛志監督【写真:小池義弘】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:小池義弘】

7回無死からレイエスが遊撃内野安打で出塁、代走の五十幡が同点の生還

■日本ハム 6ー1 西武(10日・ベルーナドーム)

 日本ハムは10日、ベルーナドームで行われた西武戦に6-1で勝利した。相手先発の青山に対して6回までわずか2安打で三塁を踏めなかったが、反撃は7回、先頭のレイエスの内野安打から始まった。

 7回無死で打席に立ったレイエスは、フルカウントからの6球目の直球にバットを出した。三遊間に飛んだ打球は、名手の源田がダイビングキャッチ。すぐに起き上がって一塁に送球したが、体重120キロの巨体を揺らして全力疾走したレイエスが先に一塁を駆け抜けた。

 助っ人にはすぐに代走・五十幡が送られた。俊足の切り札は、二盗を決めて犠打で三塁に進むと、代打・郡司の中飛でタッチアップし同点のホームを踏んだ。これで流れを引き戻し、8回にマルティネスの9号3ランで勝負を決めた。

「今までで一番速かったんじゃない?」と笑顔で称えたのが新庄監督だ。メジャー通算108発を誇り、鳴り物入りで来日して1年目のレイエス。その実績を考えれば、44試合で打率.225、5本塁打、14打点は寂しいものがあるだろう。しかし指揮官は強調した。

「彼は凡打してもフライを打っても、オーバーランをものすごくする。うちのチームはみんなするんですけど、本当に一生懸命やってくれるし、使いたくなりますよね、ああいう姿勢っていうのは」

 外国人選手とあっても、手を抜くことはない。日本の野球に馴染もうと、チームのために日々戦う姿は周囲も認めるところ。そしてこの日の激走は、確かに勝利につながった。

(町田利衣 / Rie Machida)

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