独断バントに「あそこはバット振って」 ド軍監督、イケメン期待株を“断罪”
ロバーツ監督「バントに適した状況と場面というものがある」
【MLB】フィリーズ 4ー3 ドジャース(日本時間11日・フィラデルフィア)
ドジャースの大谷翔平投手は10日(日本時間11日)、敵地・フィリーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、3試合ぶりのマルチ安打をマークした。初回の今季22個目の盗塁で日本人最長に並ぶ4試合連続盗塁。4打数2安打1打点で打率.317となった。チームは1点差ゲームを落として3連敗を喫した。
地区首位同士の3連戦。ドジャースは手痛い1敗を喫した。ロバーツ監督が厳しく咎めたのは、2点を追う7回無死二塁だった。打者は代打・アウトマン。ロバーツ監督はヒッティングを期待したが、バントの構えを見せた。
「何がその判断につながったのかは分からない。2点を追う展開で、同点にできる可能性があると思って起用した選手だ。(打席の途中から)三塁手が前進守備だったので、あそこはバットを振ってほしかった」
昨季23本塁打を放って新人王候補になった27歳のイケメンだが、今季はマイナー生活も長く、打率1割台と苦しんでいる。結局は3球三振。8回に1点差に迫ったが、反撃はここまでだった。
9日(同10日)の試合前練習。気温35度の猛暑の中、ロバーツ監督はアウトマンとバント練習を行った。自らもバットを持って実演するほどの熱の入り用だった。「最近バント練習に取り組んでいるが、バントに適した状況と場面というものがある。この点については彼は学んで、プレーし続ける必要がある」と諭した。
同点に追いついた5回先頭では中堅・パヘスが薄暮で飛球を見失って三塁打に。ロバーツ監督は「どうにもできなかった。打ち上げられると、空の色に紛れて見えない時がある」とかばったが、結果的には勝ち越しの2点につながった。
「ギャビン(ストーン)は良かった。彼にはバックの守りが必要だ。毎回三振をたくさん取るわけではない。振り返ってみると、決められなかったプレーがたくさんあった。それが試合を変えた。今日は打球に目があるように思った。それが野球だ」。スイープ阻止へ、指揮官は必死に気持ちを切り替えていた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)