大谷翔平への恐怖…敵軍が直面する八方塞がり 2戦連続で劇的勝利を呼んだ“共通点”

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

ロバーツ監督「当たり前だけど彼らはショウヘイに打たれたくない」

【MLB】ドジャース 7ー6 Rソックス(日本時間21日・ロサンゼルス)

 ドジャースは20日(日本時間21日)、本拠地で行われたレッドソックス戦に延長11回の末7-6でサヨナラ勝ちをおさめた。前日19日(同20日)の同カードに続き、申告敬遠の直後に生まれた決勝打。そこには、相手チームの大谷翔平投手への“恐怖”がありありと見て取れる。

 この日は9回に同点に追いつき、なおも1死二塁で大谷に打席が回ってきたが、レッドソックスベンチは迷わず申告敬遠。直後のウィル・スミスが右飛に倒れて策は奏功したが、2度は成功しなかった。延長11回1死一、三塁の場面でまたも大谷にチャンスが巡ってくると、再び申告敬遠。一塁が空いていない状況での苦肉の策だったが、今度はウィル・スミスがリベンジの殊勲打を放ってみせた。

 前日19日(同20日)も、試合を左右したのは申告敬遠。1点を追う8回1死一塁で大谷が二塁打を放って二、三塁とチャンスが拡大。続くウィル・スミスを歩かせて満塁策をとったが、結果的にフレディ・フリーマンに逆転の満塁弾を打たれて万事休すとなった。

 いずれの試合も歩かせた末に痛打を食らう。そして、いずれの勝利にも大谷が大きく絡んでいる。デーブ・ロバーツ監督は敵軍の心理状況を理解した上で「当たり前だけど彼らはショウヘイに打たれたくない。今夜はウィル(スミス)の番だった」と話した。

 メジャー最高峰の打者と勝負するのも地獄、申告敬遠しても地獄。屈指の強打者が揃うドジャースだからこそ実現できる側面もあるが、相手にとっては八方塞がり状態。昨季までリーグは違えど大谷と敵チームだったロバーツ監督は「私も反対側のベンチで経験したけど、あの男には打たれたくない。野球界で(打たれたくない選手を1人)選ぶとしたら、その男はショウヘイだ」と言い切る。

 大谷はこの日、4打数1安打2四球で打率.315。日本人3人目の米通算800安打にも達した。バットを振らずとも相手に与える見えない圧力。豪快な一発も待ち遠しいが、その影響力は計り知れない。

(Full-Count編集部)

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