大谷翔平のMVPに暗雲? “新ライバル”急浮上…存在感は「すでに超えている」、米誌絶賛
ダイヤモンドバックスのマルテの成績に注目
ナ・リーグのMVP争いで、ドジャース・大谷翔平投手の“ライバル”として浮上したダイヤモンドバックスのケテル・マルテ内野手を推す声があがり始めている。米専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」がマルテについて言及。あらゆる角度で検証した上で「最有力候補になるべきだ」と結論づけている。(文中の成績は2日終了時点でのもの)
同誌は「ナ・リーグMVPへの根拠を固め続けるマルテ」との見出しで、コラムを掲載。記事ではこう書かれている。このダイヤモンドバックスのオールスター二塁手がこれまで全米野球記者協会所属の(MVP)投票者のレーダー圏外だったとすれば、今では確実に圏内になっているだろう。
マルテは日々攻撃の起点となり、チームが必要とする場面で結果を出している。万能なプレーぶり、チームの中での重要性、そして要所での出来からして、彼は最有力候補になるべきだ。今季、9回に6本のHRはMLBトップ。打率.303、出塁率.369、長打率.554、OPS.924、またはOPS+は158。これは実際に守備に就いているナ・リーグ選手の中では1位だ。
さらに、マルテが大谷よりも有利だとするポイントとして、MVPを決める投票用紙に記載される5項目の規定を紹介。(1)所属チームにおける選手の実質的な価値。つまり、攻撃と守備でどれだけチームの強みになったか(2)出場試合数(3)人間性全般、気質、(チームへの)忠誠心と努力(4)過去の受賞者も対象(5)(1位から10位まで選手の名前を記載する形だが)同じチームの選手を複数名選んでもよい。そして(1)を根拠にマルテのMVPを有力視している。
マルテは傑出した打撃以外に二塁でゴールドグラブ級の守備をしている。その一方でオオタニは今季DHオンリー。守備で1イニングも出ていなし、1球も投げていない。投票者は、過去投打両方をこなしていた時の部分を評価として加えるべきではない、としている。
マルテはすでに「大谷を超えている」
また米データサイト「ベースボール・リファレンス」版で勝利への貢献度を示すWARは大谷の5.9に対してマルテは5.8の僅差にいる。規定の(1)にある『所属チームにおける選手の実質的な価値』という目で見た場合、マルテのプレーがオオタニより優勢であることは明らかだ。
チームが勝つ可能性が変わるような場面において、マルテは64打席、打率.385、出塁率.438、長打率.692、OPS1.133、4HR、23打点。大谷は85打席、打率.278、出塁率.388、長打率.444、OPS.833、2HR、18打点と比較。OPSを太字で強調していた。
首位のドジャースと3位のダイヤモンドバックスの差は5.0ゲーム(4日、日本時間5日時点)で、ナ・リーグ西地区の優勝を狙える位置につけている。マルテは数字の面ではリーグMVPとしてすでにオオタニと互角のところまで来ている。所属チームにおける当該選手の価値という考え方をすれば、彼はすでに彼(オオタニ)を超えていて、(MVPの)最有力候補になるべきだ。
同誌で、こう結論づけた。なお、このコラムを執筆したジャック・サマーズ氏は、かつてダイヤモンドバックスの野球運営部門のアナリストを務めていたという。ややダイヤモンドバックス推しの要素が強そうだ。
(Full-Count編集部)