オリ覚醒気配の21歳が経験した「鳥肌」 好調の秘訣は“メロディ”…「気分が高まります」

オリックス・来田涼斗【写真:北野正樹】
オリックス・来田涼斗【写真:北野正樹】

オリックス・来田涼斗が登場曲に「Mrs. GREEN APPLE」を選択した理由

 目に焼き付けた熱狂を、今度は体現してみせる。オリックスの来田涼斗外野手がレギュラー奪取へ着実に前進している。8日の西武戦(京セラドーム)ではチーム4安打中3安打を記録するなど、存在感を示している。

「毎日がチャンスだと思って、必死です。今すごく大切な日々を過ごしていると思います。積極的なプレーが持ち味なので、どんどん見てもらいたいなと思っています」

 2020年ドラフト3位でオリックスに入団。新人年の2021年にはプロ初打席でNPB史上初となる初球本塁打を放った。昨季は開幕スタメンをつかむも出場は4試合にとどまった。シーズンオフにはレッドソックス・吉田正尚外野手らと自主トレに励み、みっちりと打撃指導を受けた。強振する中で、ボールを引きつける技術を学び、関西に持ち帰った。

 今季は7月30日に今季3度目の昇格。2軍で鍛錬を積む日々の中、心が晴れる出来事があった。「どうしても会場の空気を体感してみたかったんです」。人生で初めて、音楽ライブに足を運んだ。「Mrs. GREEN APPLE」のライブに、胸を弾ませた。

「終始、鳥肌が立っていました。アーティストってすごいなと本気で思ったんです。あんなに多くのファンが全員、音楽を楽しんでいる。その一体感がものすごくて……。自分も野球で。応援してくださるファンに鳥肌を立たせられるようなプレーがしたいなと感じました」

 その気持ちを忘れまいと、登場曲も変更した。1打席目に入る前には「ANTENNA」を選曲。3打席目には「コロンブス」を選んだ。「(ANTENNAは)ずっと良い曲だなと思っていました。気持ちがものすごく入るメロディなので、選ばせていただきました。(コロンブスは)ライブ中に感動して『自分も使ってみたい』と思ったんです。気持ちも上がりますし、そういう熱狂の空間にできるかなと感じました」。目を輝かせて説明する。

 最近では球場への通勤時にも「毎朝、聴きながら来ています。気分が高まります」と好調の秘訣を明かした。最後には照れながら「ミセスの来田です(笑)」とニッコリ。ノリノリのリズムで、豪快な打球音を奏でる。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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