10回1死満塁ピンチで中断「きつかった」 再開初球でサヨナラ負け…鶴岡東指揮官が本音

早実戦後の鶴岡東ナイン【写真:加治屋友輝】
早実戦後の鶴岡東ナイン【写真:加治屋友輝】

鶴岡東は早実に延長戦の末サヨナラ負けを喫した

 第106回全国高校野球選手権大会は15日に大会第9日が行われ、第3試合で鶴岡東(山形)は早実(西東京)に0-1でサヨナラ負けを喫した。鶴岡東は延長10回の守りで1死満塁となったところで、早実の中村心大投手(2年)の打席を迎えたが、治療のため5分間中断。ナインは一度ベンチへ戻され、再開後の初球を捉えられた。試合後の取材で鶴岡東の佐藤俊監督は「あれはきつかったですね」と本音を漏らした。

 試合は手に汗握る投手戦となった。鶴岡東の先発、櫻井椿稀投手(3年)と早実の中村が互いに9回まで4安打の好投。無得点のまま延長戦に突入した。

 タイブレークで始まった延長戦、先攻の鶴岡東は送りバントや盗塁の失敗で無得点に終わる。その裏、送りバントと申告敬遠で1死満塁とサヨナラのピンチを迎えたが、ここで早実の7番、中村の治療のため試合は一時中断。鶴岡東ナインは一度ベンチに引き上げ、5分間の中断後に、中村が右翼手の頭を越えるサヨナラ打を放った。

 鶴岡東の佐藤監督は最後の場面を振り返り、「まあ、いいようにとらえてやっていたのですが……。最後の(中断)はきつかったですよね。あれは櫻井を責められませんね」と笑いながらも、難しい状況に本音が漏れた。

 最後まで投げ抜いた櫻井は「最後はやりきるだけと、悔いの残らないように投げ切れました。(中断は)特に難しさはありませんでした。一番良い球を打たれたので相手が上でした」ときっぱり。名門との死闘を淡々と振り返った。

(木村竜也 / Tatsuya Kimura)

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