ハム新庄監督が猛省した“判断ミス”「うわー遅れた」 救った助っ人の献身
逆転負けも「いいゲームでした。全然切り替えられます」
■西武 2ー1 日本ハム(31日・ベルーナドーム)
日本ハムは8月31日、ベルーナドームで行われた西武戦に1-2で逆転負けを喫した。7回にはスクイズで貴重な先制点をもぎ取ったが、その裏には新庄剛志監督が「もうあれは僕のミスです」と猛省した場面があった。
6回まで西武先発・今井の前にわずか2安打と封じ込められていた打線は、7回1死からレイエスが左前打で出塁。球団外国人史上最長となる22試合連続安打に、助っ人はボールを回収して喜んだ。そして続く郡司が右前打で続いたが、指揮官はこう振り返る。
「モーレ(レイエス)がヒットを打って記録更新したから、ファースト(ランナー)を代えてよかったんですけど、ちょっと遅れて。郡司君が打って『うわー、遅れた』と思った」
体重120キロの助っ人は、決して足が速いとは言えない。しかし右中間よりに飛んだ打球の行方を見ると二塁を回って加速。スライディングで三塁を陥れ、気合の雄叫びを上げた。ミスを“帳消し”にした献身ぶりに、新庄監督は「よく走ってくれましたけどね」と頭を下げた。
ここでレイエスに代走・五十幡を送り、上川畑の初球にスクイズを仕掛けた。打球は一塁線へ転がり、後逸して犠打失策となり、ようやくスコアボードに「1」が刻まれた。俊足の切り札には「五十幡君が三塁走者じゃなかったら、一塁の選手もしっかりグラブに収めてグラブトスするところ」と存在感を絶賛した。
痛恨の1敗で政権最多の貯金14を逃したが、「いいゲームでした。全然切り替えられます」とサッパリした表情。3位のロッテも敗れて、3ゲーム差のまま勝負の9月へ入る。「開幕当初の気持ちでまたやっていきます。面白い争いをしているし、この接戦を楽しんでもらって。最後には笑えると」。新庄監督のもと、確実に成長を続けるチームが残り25試合を駆け抜ける。
(町田利衣 / Rie Machida)