大谷翔平に期待される偉業ラッシュ アジア最多HRへあと3本…50-50、イチロー超えも
韓国人・秋信守のアジア最多本塁打の通算218本へカウントダウン
ドジャース・大谷翔平投手は1日(日本時間2日)、敵地・ダイヤモンドバックス戦に「1番・指名打者」で先発出場したが、5打数で3試合ぶりの無安打に終わった。チームも大敗。9月好発進とはいかなかったが、レギュラーシーズン最終月は偉業ラッシュが期待される。
最も期待されるのはメジャー史上初となる「50本塁打&50盗塁(50-50)」だ。8月23日(同24日)の本拠地・レイズ戦で史上6人目の「40-40」、30日(同31日)の敵地・ダイヤモンドバックス戦で「43-43」に到達し、前人未到の領域に入った。ここまで52発&52盗塁ペースだ。
本塁打だけでも多くの偉業がかかっている。あと3本、シーズン47号で韓国出身のチュ・シンス(秋信守)が持つアジア出身者最多の通算218本塁打に並ぶ。さらに、指名打者での47本塁打は2006年デビッド・オルティスに並びシーズン歴代最多となる。
シーズン49号なら2001年ショーン・グリーンに並んで球団歴代1位に。さらに50発到達なら日本人初。両リーグ本塁打王なら4人目の快挙となる。
ここまで43盗塁。現時点では2008年イチローに並んで日本人歴代3位タイで、2001年イチローが記録した日本人シーズン最多56盗塁も不可能ではない。なお、沖縄出身のデーブ・ロバーツ(ドジャース監督)のシーズン最多盗塁は2006年の49盗塁。“監督超え”となれば、また指揮官を喜ばせる話題になりそうだ。
98打点はマルセル・オズナ(ブレーブス)に並んでリーグトップだ。100打点到達ならエンゼルス時代の2021年(100打点)以来3年ぶり2度目。シーズン115打点ペースで2005年松井秀喜が記録した116打点の日本人シーズン最多打点を更新する可能性もある。初の打点王のタイトル奪取とともに期待したい。
ここまで107得点はメジャー7年目で自己最多だ。日本人シーズン最多得点は2001年イチローの127得点。6月に26得点を記録するなど今季は3度20得点以上を記録している大谷は新記録を生む可能性は十分だ。
チームは137試合を消化。大谷の欠場はわずか3試合のみだ。コンディション万全なら自然と数字を伸ばしてくれる。ストロング・フィニッシュを決めれば、フランク・ロビンソン以来、史上2人目の両リーグMVP受賞も見えてくる。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)