大谷翔平でも到達不可能な「119」の衝撃 DH最多迫るも…立ちはだかる“ルースの壁”
大谷は今季83長打…DH歴代3位タイ、最高記録更新ペース
偉才の打棒がレジェンドの凄さを浮き上がらせている。ドジャース・大谷翔平投手は10日(日本時間11日)の試合を終えて、46本塁打やOPS.985、115得点などでリーグトップを維持。長打数83本に至ってはDH歴代最高を更新するペースにあるものの、シーズン記録1位と比較すると、その差は大きな隔たりがある。
大谷は46本塁打に加えて30二塁打、7三塁打を記録し、今季の長打数は83。69本でリーグ2位のフランシスコ・リンドーア内野手(メッツ)に大差をつけている。また、カナダのデータ会社「スタッツ・センター」によると、DHが記録した年間長打数ランキングでは歴代3位タイに入っており、2016年にデビッド・オルティスが記録したDH最多87本の更新も十分に狙えるペースにある。
もっとも、DH最多のオルティスでも、シーズン記録では90位タイに過ぎないというのだから驚きだ。1本ずつで大きく順位が変わるものの、長打数100本以上となると歴代でもわずか15度しか達成されていない偉業。そして堂々1位に君臨しているのが、1921年に年間119本を放ったベーブ・ルースだ。
当時のメジャーリーグは本塁打があまり生まれない時代だったが、ルースは規格外の打棒で歴史を塗り替え、この年は59本塁打をマーク。さらに44二塁打、16三塁打を記録して119本の長打を積み上げた。2001年に歴代最多73本塁打を放ったバリー・ボンズでも、同年の長打数は107本。改めてルースの凄まじさがよく分かるだろう。
大谷は現在92長打ペース。欠場や不調がなければ、オルティスのDH最多記録の更新は確実とも言えるだろう。ドジャース最多は1930年のベーブ・ハーマンで94本、ロサンゼルス移転後では昨年にフレディ・フリーマンが記録した90本が最多。ルースの年間記録更新はかなり難しそうだが、今後どれだけ長打を積み重ねるか。1打席1打席に注目が集まる。
(Full-Count編集部)