“右翼・大谷翔平”とベッツで右中間コンビ!? どうなる今後…伝説打者&元GMらが激論

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

フィリーズ元GM「私はこの男を正右翼手にする」

 ドジャース・大谷翔平投手は打者に専念している今季、成績を前人未到の53本塁打&55盗塁の「53-55」まで伸ばし、注目されている。そのいっぽうで投手との二刀流復活や外野手として打者専念など、今後の起用法についても話題となっている。米メディアでは、通算2336安打を誇るヤンキースのレジェンド、バーニー・ウィリアムス氏やフィリーズの元GM、ルーベン・アマーロJr.氏らが今後の大谷起用法をめぐり“激論”を交わした。

 米放送局「MLBネットワーク」が24日(日本時間25日)に動画を投稿。「ニューヨーク・ポスト」紙の名物記者、ジョエル・シャーマン氏、1990年代のヤンキース黄金期を支えたウィリアムス氏、MLBで8シーズンプレーした後にフィリーズのGMやメジャー2球団でコーチも務めたアマーロJr.氏3人が持論を展開した。

 司会者が「オオタニを最大限生かせる起用法は?」と投げかけるとアマーロJr.氏は「他の要素を加味しなければ、私はこの男を正右翼手にする」。さらにムーキー・ベッツを中堅に回すことで「ドジャースタジアムの外野を球界最高の選手2人がカバーすることになる。もし投手もこなしていたなら、このような(盗塁や本塁打の)数字は残せない。彼が凄いアスリートだということは誰もが知っているが、(投手をしながら)この両方ができたなら、みんなさらに衝撃を受ける」とプランを披露した。

 シャーマン記者は「それ(起用法)を決めるのは簡単ではない。だが彼はMLBでこれまでプレーした者の中で最も才能がある。最も、だ。ドジャースのスプリングトレーニングに行った際、彼が目指せる数字を聞いたら(球団関係者は)『40−40は行けると思っている。今年は(投げない分)走れるから』と答えた。それが53−53?(すでに53-55) 今、どこまで行っている?」と驚きを隠せないでいる。

「私が懸念するのは、彼がピッチングを続けた場合、彼はすでに2度手術を受けていること。もう1回受けることになったら右翼も守れないかもしれない。それ(3回目の手術)はゆくゆく、どこかの段階で避けられないようにも感じる」と投手復活の場合のリスクに触れた。

ウィリアムズ氏「あれだけのハイレベルを維持するのは難しいと思う」

 司会者が「では、彼を投手で起用する場合、どういう使い方が最適なのでしょう。今年はリリーフでの考えがありましたが、そうするとDH解除になってしまうんですよね?」。ウィリアムズ氏は「その通り。とても難しい決断だと思います。デーブ・ロバーツ監督ががどうするかは興味深い。だが私なら、彼をマウンドに立たせるなら中4日で先発させる」。

 さらに司会者から投手と打者のどちらで起用したいか問われると「どちらも間違いではない。私が言いたいのは、彼自身が決断しなければならないということだ。長くプレーすることが目的なら、あれだけのハイレベルを維持するのは難しいと思うからだ。彼はどちらかを選ばなければならないだろう。私が彼なら、打者オンリーを選ぶね」とうなずいた。

 シャーマン記者は「物語性を好むコラムニストとしては、彼が再び投げることを願う」とライターとしての胸中を明かしつつも「今後彼の選手としての最適な起用法は打者オンリーだろう。なぜなら、打つのが難しい時代において、彼にとっては(打つことは)難しくないからだ」と“打者・大谷”の能力に敬意を示した。

「ゴールドグラブ級の守備をこの数字に加えたら、投げて打つのと同じような感じになる。打つのが難しい時代に50−50ができるゴールドグラブ選出者がいたらどんな風になるだろうか?」と思いを馳せた。

 アマーロJr.氏も「長期的に見て彼の価値が上がるのは外野に置くことだと思う。前にも言ったが、また言う。彼がしてきたことは途方もない。これまで我々が見てきた中で最も総合的な才能がある選手だ。歴代でも、そう言えるかもしれない。またこれが起きることは想像ができない。だが私は彼を右翼に据えて力を発揮させて、いくつものスタッツを塗り替えさせる。彼は桁外れの選手だからだ」とGM経験者らしい視点で解説した。

 打者に専念した今季、大谷が途方もない数字を叩き出しているからこその“激論”となった。投手との二刀流復活を目指す来季、さらに周囲を驚かすようなパフォーマンスを披露するのか、早くも注目される。

(Full-Count編集部)

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