大谷翔平「1年間しっかりと安定して出れた」 欠場3試合で…偉業達成にも溢れた感謝
日本人初のトリプルスリーを達成…54本塁打と130打点の2冠は確実
【MLB】ドジャース 2ー1 ロッキーズ(日本時間30日・デンバー)
ドジャース・大谷翔平投手は29日(日本時間30日)、敵地・ロッキーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、4打数1安打1盗塁をマークした。3冠王獲得の期待も高まったが、打率.310で首位打者の獲得はならなかった。それでも54本塁打、130打点でリーグ2冠は決定的。試合後の取材に応じた大谷は「もちろん、記録が色々ありましたけど、まずは1年間しっかりと安定して出れたのが自分の中でよかったですし、それに伴ってケアをしてくれた人もそうですし、サポートしてくださった人たちにも感謝しています」と、周囲への感謝から切り出した。
打率、本塁打、打点、盗塁のいずれも自己ベストを更新。史上6人目の「40本塁打&40盗塁(40-40)」だけでなく、前人未到の「50-50」まで達成した。さらに3割、30本、30盗塁の「トリプルスリー」も日本人として初めて達成。2年連続2度目の本塁打王、日本人選手初の打点王の座は確実と言える状況だ。
成し遂げた数々の偉業。ドジャースナインも大谷が本塁打やヒット、盗塁を決める度に拍手を送り、自分のことのように喜んだ。「素直にうれしいですし、このチームの一員として、まず1年間できたことに感謝したい。チームメートのサポートにも感謝したいです」と、大谷もナインに感謝した。
一方で惜しくも3冠王とはならなかった。しかし「それはあんまり考えてなかったですね」とさっぱりした表情も。「(アラエスと)どのくらいの差があるのか、あんまりよくわかってなかったですし。とりあえず自分のいい打席を送りたいと思っていました」と、あくまで自らのパフォーマンスに集中していたという。
ここ数年は後半戦で成績が下降する傾向にあったが、今季は変わらず猛打を披露し、盗塁も量産。打撃で変えた点はあるのかと聞かれると、「ヒットの方にシフトしたと言うことはもちろんないですけど。いい打席を送りたいと思っていたので、その先でもう1段、打撃の質で言うと先が見えたのが後半はよかったんじゃないかなと思います」
自身初の地区優勝を成し遂げ、初のポストシーズンを迎える。「ここから先はシーズン中に積み上げた成績や数字は意味ないので。しっかりと自分の調子を維持する。気持ちを切らさず、間の日を過ごしていきたいと思います」と気を引き締めた。
昨年12月に10年総額7億ドル(約995億円)でドジャースに移籍。加入1年目は圧倒的な成績でチームを牽引し、ドジャースは98勝64敗、メジャー最高の勝率.605でレギュラーシーズンを終えた。メジャー7年目で初めて地区優勝を経験。大谷にとって初のポストシーズンとなる地区シリーズは10月5日(同6日)に開幕する。