大谷より“ボンズが上”「ステロイドは関係ない」 OBに司会者猛反論「彼は80本打てた」

ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

AJ・ピアジンスキー氏は“ボンズ派”「誰よりも格段にいい選手」

 前人未踏の「50-50」を達成したドジャース・大谷翔平投手が、歴史的なシーズンを終えた。米ポッドキャスト番組「ファウル・テリトリー」では「ショウヘイ・オオタニ? それともバリー・ボンズ?」通算762本塁打を放ったバリー・ボンズ氏と比較され、討論が繰り広げられた。

 ホワイトソックスなどで捕手として188本塁打を放ったAJ・ピアジンスキー氏は、「ショウヘイ・オオタニはバリー・ボンズのキャリア11番目にいいシーズンを過ごしている」と、ボンズを支持。これには司会を務めるスコット・ブラウン氏は「いや、違うよ」と苦笑い。元レッズのトッド・フレイジャー氏も驚きの表情を見せた。

 ボンズは2001年には73本塁打をマークするなど、MLB史に残る打者の1人。その一方で、薬物疑惑もあって正当に評価しづらい側面もある。ボンズと捕手として対戦経験があるピアジンスキー氏は「(ボンズが)ステロイドを使用したと指摘する人がいるのは理解しているけど、そんなの関係ない! 彼は誰よりも格段にいい選手だった。別格だよ。史上最高の選手だった」と主張した。

 これに対し、ブラウン氏は「より説得力のある反論をしていいですか?」と一言。「彼があの時代にプレーしていて、ステロイドを使用していたら、今シーズン80本は打っていたでしょう(ボンズは73本塁打)。毎打席本塁打だから、彼と勝負することを避けないといけなかったでしょう。80本です」と、大谷の凄さを猛プッシュした。「オオタニはボンズより優れた選手です」と言うと、ピアジンスキー氏は「ワオ」と信じられない表情だった。

 またブラウン氏は「では、ボンズのパイレーツ時代と今のショウヘイ・オオタニを比較してください。(あなたが編成担当なら)どちらの選手が欲しいですか?」と質問。これに対しピアジンスキー氏は「ジャイアンツ初年度の1993年、彼はステロイドを使用していた? OPSは1.136だったよ。ショウヘイより高いよ」と説明。ボンズは1999年より薬物を使用していたとされており、それ以前にもボンズは大谷のシーズン最高OPS(2023年=1.066)は超えていると主張した。

 ブラウン氏は「でも私は投手ができて、バリー(ボンズ)に近い成績を残す選手を獲りたいですね」と説明し、議論は終了した。

 今季打者に専念した大谷は、打率.310、54本塁打130打点、OPS1.036をマーク。さらに59盗塁もマークし、「54-59」という数字をMLB史に刻んだ。「大谷の2024年」は、ボンズのキャリアのように今後誰かの比較対象として挙げられ続けるだろう。

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