大谷翔平が変えたLAの風景 観光客急増、巨大壁画…市観光局「オオタニ効果と呼べる」
リトルトーキョーは「オオタニ効果が完全に定着」
大谷翔平投手はドジャースに移籍した今季、本塁打&打点の2冠王に輝いた他、前人未到の「54本塁打&59盗塁(54-59)」をマークして地区優勝に貢献。プレーオフでも3本塁打を放つなど躍動し、25日(日本時間26日)に始まるワールドシリーズ進出の立役者になった。本拠地のあるロサンゼルスでは“大谷効果”が至る所で見られ、MLB公式が特集している。
過去6年間もロサンゼルスを本拠地にするエンゼルスに在籍していた大谷だが、人気球団のドジャース移籍でファンの期待&人気は一気に高まったようだ。10年総額7億ドル(約1066億円)という超巨額契約を結んだことなども相まって、今季はまさに“時の人”に。ロサンゼルスの街も活性化させた。
MLBは公式X(旧ツイッター)に「ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーでは、ショウヘイ・オオタニ効果が完全に定着している」と綴り、ロサンゼルス出身の米国人画家、ロバート・バーガス氏がリトルトーキョーを案内する動画を投稿した。バーガス氏はリトルトーキョーの「都ホテル ロサンゼルス」に大谷の壁画を描いたことで話題になった。
バーガス氏は、都ホテルを背景に「ショウヘイ・オオタニの壁画があり、150フィート(約45.7メートル)の高さを誇ります。街の中心にアジア人の150フィートの壁画がある場所は、他にどこがあるのでしょうか?」「この壁画は、リトルトーキョーのシンボルになっていると言ってもいいでしょう」などと語っている。周辺のラーメン店では大谷がホームランを打つと最初の17杯は半額になるといい、バーでは本塁打を打つ度に日本酒1杯を無料でふるまうそうだ。
「オオタニひとりがLAへの訪問者数を押し上げた」
このバーのオーナーであるドン・タハラ氏は、大谷が3本塁打放って「50-50」を達成した日について言及。「あの夜は、少し高くついたよ」と語った。
MLB公式サイトは先日、「オオタニランドに変貌したロサンゼルスの街を訪ねる」の見出しで、マット・モナガン記者によるロサンゼルス探訪記事を掲載した。日本からの観光客はかつて、リトルトーキョーを避ける傾向にあったというが、大谷がドジャース入りしてからは一変したという。
「ドジャースタジアムから車でわずか10分のこの地区は日本のスーパースターへの愛で溢れている。コロナ禍以降、オオタニひとりが、日本からロサンゼルスへの訪問者数を押し上げたようである」と伝える。
ロサンゼルス観光局のCEOは「これはオオタニ効果と呼べる」と説明。都ホテルのGMは「宿泊客は昨年の3倍ほどで、特に日本人客が多い」と語る。バーガス氏は「ここのコミュニティの精神が高まり、ロサンゼルスのあらゆる場所から人々がやって来るのが見える。今では本当にドジャータウンのような感じだ」と述べている。ロサンゼルスの景色を一変させた大谷。まさに稀有な存在だ。
(Full-Count編集部)