コロナで甲子園中止…「どう表現していいかわからない」 宗山が4年前の自分へ贈った言葉
明大・宗山は広陵高時代の1年、2年時に甲子園に出場
「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が24日、東京都内で行われた。今ドラフトの目玉、明大・宗山塁内野手は1位指名で5球団が競合し、楽天が交渉権を獲得した。広島・広陵高時代の2020年はコロナ禍の影響で夏の甲子園が中止となった世代。プロ注目の存在となった宗山は、4年前の自分に当時抱いた決意は「間違いでないと伝えたい」と語った。
5球団が1位で指名するほどの注目選手となり、晴れの会見に臨んだ宗山は、壇上で広陵高での3年間を振り返った。1年時の夏、2年の春と甲子園に出場したが、3年生で迎えた集大成の夏はコロナ禍で大会中止となった。
「高校野球の3年間では今置かれている環境が当たり前でない。野球ができる生活が当たり前でないということを学ばせていただいたので、そこは今でも忘れずに、ずっとその気持ちを持って日々を過ごしているので、とても大事な3年間だったと思います」
さらに“失った夏”については「コロナの影響で甲子園がなかったので、もちろん悔しかったですし、どう表現していいかわからない気持ちになった」と心境を吐露。「そこから先をみて、甲子園がなかった分、大学でさらに自分のプレーを見てもらいたいと決意。その思いは間違いではないと。あの時の自分に伝えたいです」と胸を張った。
東京六大学リーグでは1年春から出場し、通算86試合で打率.342、10本塁打、59打点。リーグ歴代8位タイの116安打を放った。3月には侍ジャパンのトップチームにも選出された。世代最高の内野手として名を馳せた。
悔しい思いがあったからこそ、今がある。宗山は4年前の自分に恥じぬ選手へと成長した。当時の思いを忘れることなく、新たなステージへ飛び込む。
(湯浅大 / Dai Yuasa)