イチロー氏が警鐘「日本人がやりがちなミス」 MLB挑戦で「失敗するパターン」
2週連続で高校生を指導したイチロー氏
マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が、16日から2日間にわたり岐阜高で指導にあたった。指導の中では、体のつくり方についての話題に。イチロー氏は、これまでの経験をもとに選手たちに説明。「日本人がMLBに挑戦しようとして、失敗するパターン。やりがちなミス」と話す場面もあった。
1日目、キャッチボールでの体の使い方を説明していたイチロー氏は、「体が大きくなればいいものじゃない。僕はみんなのナチュラルな(体つき)のは好き。野球のパフォーマンスを下げてしまうトレーニングをやるのが高校生。野球は繊細な競技なので、力だけじゃないからね」と注意した。
筋力トレーニングがダメというわけではなく、その内容が重要だという。「トレーニングもするけど、パフォーマンスにつながるトレーニング。50歳になりましたが、まだまだ投げられる。トレーニングの仕方には気を付けて欲しい。怪我の予防のためにしているのに、怪我をしてしまう。みんな、甲子園という目標がある。時間は無駄にできないからね。みんなの姿勢、高校生の中でナチュラルな形で好きだけどな。本来のバランスを保っている」。
2日目の指導終了後には選手からの質問時間で、「強豪校に力の差を感じて、チーム全体でパワーをつけようとしていた」と話す部員がいた。イチロー氏は「パワーに対してパワーではなくて、そうじゃない勝ち方はいくらでも野球にはある。そこで勝負しちゃ駄目だよ。考えて。日本人がMLBに挑戦しようとして、失敗するパターン。やりがちなミス。前面につける筋肉には気を付けて。後ろ(背中やお尻、太もも裏などのこと)につく筋力は使えると思う」と、トレーニングの部位に気を付けるようアドバイスした。
(Full-Count編集部)