大谷翔平、初の3冠へ追い風か…ライバルがトレードの可能性 米記者指摘の“税金対策”
米記者が今季の首位打者、アラエスのトレードについて言及
ドジャース・大谷翔平投手は今季ナ・リーグの最優秀選手(MVP)に輝いた。ともにリーグトップの54本塁打、130打点など圧倒的な成績を残しての満票受賞。打率.310は惜しくも同2位で、大谷の3冠王を阻んだのが同.314で首位打者となったパドレスのルイス・アラエス内野手だった。シーズン終盤ではMVP争いのライバルの1人に挙げられていたが、オフに入りトレード放出の可能性も浮上しているという。
米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」が1日(同2日)に掲載したニック・ディーズ記者の記事では「パドレスはルイス・アラエスをどうするべき?」とのタイトルで言及。記事では、野球専門の米データサイト「ファングラフス」の情報を引用し、パドレスの今シーズンの総年俸は1億6900万ドル(約253億円)で、現状のままだと2025年の総年俸は2億4400万ドル(約365億円)となり、ぜいたく税の課税ラインの2億4100万ドル(約360億円)を僅かに超える、と指摘している。
同記者は、「チームは今オフ約4000万ドル(約59億8200万円)のコストカットを検討しているにも関わらず、補強も同時に望んでいるだろう。先発投手は最低でもあと1人必要だし、左翼の(レギュラーを務めた)ジュリクソン・プロファー外野手、(主に)DHを務めたダビッド・ペラルタ外野手とドナバン・ソラーノ内野手もFAだ」、と主力流出の恐れがあるため、補強の必要性も述べている。
その上で「年俸を削減するひとつの案として、ルイス・アラエス(の放出)を挙げることができる。パドレスでは打率.318、出塁率.346、長打率.398と比較的に好成績を残し、3年連続の個人タイトル(首位打者)を獲得した」と高い能力を紹介。その一方で「異次元の巧打力を持ち合わせるが、精彩を欠く辛抱強さのせいで四球率と三振率は年々悪化している。2024年シーズンはこれらの欠陥とパワー不足は顕著だった」と課題を挙げている。
2022年までツインズでプレーし、2024年はマーリンズにトレードされ、さらにシーズン中にパドレスへトレードとなった。同記者は「守備の出来もよくないのでパドレスでは主に一塁とDHの起用に限られていた。この数年、ツインズとマーリンズがトレードで放出した理由も頷ける」としている。
記事では、今オフの(FA)市場にはジョシュ・ベル内野手、タイ・フランス内野手、アンソニー・リゾ内野手など比較的に安価に獲得できる選手がいる、と補強の“お勧め”選手まで紹介した。大谷の3冠王を阻止した27歳がア・リーグ球団へトレードとなれば、首位打者経験のない大谷にとっては来季へのタイトル獲得の“追い風”となる可能性もあるだけに、今後の動きが注目される。
(Full-Count編集部)