出場激減の3年→FA行使…ヤクルトが30歳を2年契約で獲得した理由 長きに渡る“相思相愛”
背番号「8」の茂木が入団会見「もちろんレギュラーを獲りに行きます」
楽天から国内フリーエージェント(FA)権を行使してヤクルトに移籍した茂木栄五郎内野手が10日、都内の球団事務所で入団会見を行った。今季はわずか46試合の出場ながらヤクルトが獲得に乗り出した理由を伊東昭光編成部長が明かした。
この日のために新調したネクタイを結び、茂木が所信表明した。「もちろんレギュラーを獲りに行きますし、与えられたところで結果を残せるように」。30歳で挑む新天地に、決意を込めた。
2015年ドラフト3位で早大から楽天入りし、ルーキーイヤーから開幕スタメンの座をつかむなど中心選手として活躍した。しかし今季は46試合で打率.265、1本塁打、8打点に終わるなど、最近3年間は100試合以下の出場にとどまるシーズンが続いていた。
それでも獲得に乗り出した伊東編成部長は「今年に関してはあまり試合にはでていませんでしたが、入団からショートを守っている姿、チャンスに強い打撃、長打力というところ。来年1年で村上がメジャーに行きたいと報道されていますけれども、来年に限らず今後ヤクルトの内野手としてパンチ力のある打撃を活かしてレギュラーを獲ってくれるのではという思いで獲得しようと決めました」と説明した。
茂木も「3年くらいなかなか1軍で試合に出ていなかったんですけど、その中でも見ていてくださったり、小川GMは『大学のときからずっと見ていた』と言ってくださって、やはり必要としてくださっている気持ちがとても伝わったので、そこが決め手になったかなと思います」と決断の理由を話す。長きに渡った評価が“相思相愛”につながった。
2年契約で背番号は「8」に決定した茂木は「内野の層は厚いですが何があるかわからない。チャンスは諦めなければ転がっていると思うので、いただいたチャンスをしっかりものにして結果を残していけたらと思っています」。2年連続5位からの巻き返しへ、強力な新戦力が加わった。
(町田利衣 / Rie Machida)