元プロ監督も唖然「金属でもビックリする打球」 阪神Jr.の逸材が秘める“圧倒的飛距離”

阪神ジュニアの齋藤達騎【写真:橋本健吾】
阪神ジュニアの齋藤達騎【写真:橋本健吾】

阪神タイガースジュニアの背番号「50」齋藤達騎くんのプレーに注目

 今年も26日から「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2024 ~第20回記念大会~」が、神宮球場とベルーナドームで開幕する。2年ぶりの優勝を狙う阪神タイガースJr.で注目を集めるのが、背番号「50」の齋藤達騎くん(6年=五色ベースボールクラブ)。玉置隆監督も「見ていてワクワクする選手。飛距離は小学生のレベルじゃない」と、そのポテンシャルを絶賛している。

 身長167センチ体重60キロの体格を活かし、豪快かつ繊細なプレーで魅了する。右打席から放たれる打球に周囲も驚きを隠せない。2022年から複合バットの使用が禁止となったが、玉置監督は「達騎には関係ないと思うぐらい。金属でもビックリする打球」と絶賛。すでに、練習試合ではスタンドインさせる90メートル超えの本塁打を放つなど存在感を発揮している。

 飛距離だけでなく確実性も備えている。打席ではカウントによって、バットを短く持ったり、逆方向へ意識するなど打撃スタイルを臨機応変に変えていく。これには指揮官も「本来、小学生はミート力が追いついていない子が多いのですが…。パワーと技術がここまでマッチしている選手は珍しい」と絶賛する。

 肩と走力を活かした守備も魅力で、内野では捕手以外の全ポジションを守る。さらに、マウンドに立てば120キロをマークするなど、ここぞの場面では“二刀流”としても期待されている。走攻守で高い能力を見せつける、ホープに玉置監督は「ずっとラインナップにいてほしい選手。試合に出さない選択肢はない」と、絶大な信頼を置いている。

憧れはドジャースのムーキー・ベッツだという【写真:橋本健吾】
憧れはドジャースのムーキー・ベッツだという【写真:橋本健吾】

ナインや監督・コーチからの愛称は「ベッツ」

 グラウンド内外でチームを牽引する齋藤くんは「誰からも頼られる選手になりたい。タイガースジュニアの選手はレベルが高い子ばかりなので楽しい」と、充実した表情を浮かべる。練習試合でも結果を残し、本番では中軸として期待されるが「まずは頑張っている姿を見せたい。支えてくれる人に感謝してプレーしたいです」と、気負いはない。

 目標とする選手は5ツールプレーヤーのムーキー・ベッツ内野手(ドジャース)。ナインや監督、コーチからも「ベッツ」と呼ばれ「長打もあって守備も上手い。全てのプレーがカッコいい」と、背番号も同じものを選ぶほど、惚れ込んでいる。

 将来の夢はNPBで活躍し、メジャーリーガーになること。「もちろん、やるからには優勝。選ばれなかった選手の思いも背負ってプレーしていきたいです」。小学生離れした打撃と守備で、タイガースを優勝に導くことができるか。背番号「50」の逸材に注目したい。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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