厳格な体重管理「増えると罰金」 日本で睡眠3時間の日々…台湾チア、壮絶だったアイドル生活
楽天チアのユヒは日本でアイドル経験もある
11月に開催された「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」ではグループBが行われた台湾の華やかなチアの存在も注目を集めた。全6球団のチアには、韓国人や日本人チアも在籍。さまざまな経歴を持つメンバーが活動している。楽天モンキーズのチア「楽天ガールズ」のユヒは日本でアイドル活動の経験も。「よろしくお願いします」と流暢な日本語を話す。
2012年にアイドルグループ「ウェザーガールズ」の一員として23歳の時に日本でデビュー。しかし、慣れない土地での生活はとても厳しかった。気象番組を担当していたが、日本語が話せなかったため、天気に関わる簡単な単語の勉強と、自己紹介を覚えるところから始めた。番組の準備に毎日4時間かかり、睡眠時間は3時間ほど。それでも「なんでできないの」と心無い声が届くこともあった。さらに、グループ全員の7人が1部屋で共同生活を送り、体型も厳しく管理されていた。
「毎日体重をチェックされて、少しでも増えると1000円の罰金を科せられました。中には1か月で3万円罰金を払うメンバーもいました。私は夕方6時以降、炭水化物を一切食べないようにしていました」
その後、グループは解散し台湾に帰国。チアの経験はなかったが「挑戦してみたい」と2020年に楽天ガールズの一員になった。楽天ガールズは36人の大所帯だが、大人数の中でも自分を表現できるのは、7人組アイドルとして活動していた時の経験が生きているから。アイドルとしてデビューしてからさまざまな経験を積んできたが、悩みも抱えている。
「私は36歳です。どんどん若いメンバーが入ってくるので、危機感は常にあります。自分の年齢がすごく気になっていて、引退を考えることもあります。でも、ファンが『年齢は数字。実力もあるし、スタイルも若手ガールズに負けてないから応援する』と何度も言ってくれます(笑)。なので、若いメンバーに負けないように努力したいと思っています」
日本で生活していた時はホームシックになったが「日本は大好きで、プライベートでも何度も旅行に行っています」と笑顔を見せる。若いメンバーにも負けない明るさで、ファンとチームを盛り上げていく。