防御率4点台も32億円拒否…31歳に「痛い代償」 決まらぬ去就に米皮肉「最大の敗者」
ピベッタは昨季年俸11億6900万円…QO拒否して初のFAに
メジャーリーグは2月からキャンプインとなり、各球団の陣容は徐々に固まりつつある。その一方でまだまだ市場には大物も残っている。レッドソックスからFAとなった31歳のニック・ピベッタ投手もその1人。米メディアではオフシーズンの「最大の敗者」と揶揄する声もある。
2017年にフィリーズでメジャーデビューし、2020年夏のトレードでレッドソックス移籍。2022年には自身初の2桁となる10勝、179回2/3を投げて防御率4.56を記録した。今季は3年連続での2桁勝利は逃したが、26試合に先発して6勝12敗、防御率4.14と先発ローテーションとして一定の活躍を見せた。
このオフに自身初のFAを迎え、球団からは1年での残留申請となる2105万ドル(約32億8200万円)のクオリファイング・オファー(QO)を提示されたが、拒否してFA市場へ参戦した。しかし3か月が経過しても、米メディアでも具体的なオファーが提示されたとの話は上がっていない。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」でアナリストを務める元GMのジム・ボウデン氏は17日(日本時間18日)、「ボウデンが選ぶ今現在で今オフ最大の勝者と敗者」と題した記事を寄稿し、右腕を「敗者」の1位に挙げた。
「ピベッタがレッドソックスからの1年2105万ドルのQOを拒否したと聞きひっくり返ってしまった」とボウデン氏。「最高年俸は2024年の750万ドル(約11億6900万円)だったのにも関わらず、ピベッタはFA市場に出てQOよりもいい条件の複数年契約を勝ち取れると、自分自身に賭ける決断を下した。しかし、獲得チームはドラフト指名権も譲渡しないといけない。ドラフト指名権を譲渡しないといけないので、現在までにオファーしたというチームは1つも知らない」と厳しい語り口で指摘し、「QOを拒否したので痛い代償を払うだろう」と辛口の評価だった。
ドラフト指名権譲渡という“ハンデ”を乗り越え、ピベッタを獲得する球団は現れるのだろうか。キャンプインはもうすぐそこまで迫っている。
(Full-Count編集部)