最強ジーターが思わず「Wow」 内野に転がすイチローに仰天…特異すぎる“才能”
「レーザービーム」の生みの親が熱弁
アジア選手として初めて米野球殿堂入りを果たしたイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)は、安打製造機として信じられない安打を放ってきた。好守で知られたヤンキースのレジェンド遊撃手さえも、そのプレーに思わず声を漏らしていた。
メジャー通算で3089安打を放ったイチロー氏。米国の記録サイト「ベースボール・リファレンス」によると、その中で実に713本もの内野安打を記録している。巧みなバットコントロールと持ち前の俊足を生かして積み重ねた安打は、パワー全盛のメジャーリーグの常識を打ち破っていった。
イチロー氏の矢のような送球を「レーザービーム」と表現した実況で知られるリック・リズ氏は、地元メディア「シアトル・スポーツ」のトーク番組に出演した際、あらためてその異次元ぶりを物語る逸話を紹介。それは、イチロー氏がメジャー1年目のヤンキース戦で、通算3465安打を放った名遊撃手として知られるデレク・ジーター氏の前で起こったという。
リズ氏によると、その試合でイチロー氏は「何でもないゴロ」を遊撃手の方向に放ちジーターは「ぎりぎりでアウトにできた」という。しかし、同氏は「あのときのジーターの反応をなんとなく覚えています。彼は腰に手を当てて……口元の動きからなんと言ったか分かりました。彼は『Wow……』と言ったんです。何でもないゴロで、そうだったんです」と証言した。
そして「彼が何度もしたように、打球を転がせさえしたら、イチローはセーフになる可能性がありました」と、そのプレーを絶賛。さらに、イチロー氏のメジャー初本塁打は勝負を決める決勝打だったことから「その気になれば彼は本塁打も打てた。きっと年間40本打てたでしょう。ホームランダービーにだって優勝できた。ですが彼のプレースタイルは逆方向に打つこと、打球を転がすこと、一塁に出ること、二盗すること、そして得点することだったんです。彼は野球の歴史の中で誰よりもそれがうまかった」と、独自のスタイルで記録を塗り替えていった不滅の背番号51に賛辞を贈った。
(Full-Count編集部)