フィジカル強化だけじゃない「球速アップ術」　ドラ1指導者考案の“寄せ・反り”ドリル

小笠原慎之介を指導…長坂秀樹氏が推奨する胸郭＆肩甲骨ドリル

　投球に必要な可動域を広げ、力強いボールを手に入れる。夏に向けてさらなるレベルアップを目指す少年少女たちに向け、一流の指導者たちが短期集中型のメニューを提案。今回はナショナルズの小笠原慎之介投手（2015年中日ドラフト1位）をプロに導き、神奈川県藤沢市で野球塾「Perfect Pitch and Swing」を運営する長坂秀樹さんが「胸郭、肩甲骨ドリル」を紹介する。

　ピッチングでトップに入る時の動きは肩甲骨を寄せ、胸を大きく張る。この動きが球速アップには必要不可欠。肩甲骨、胸郭の可動域や柔軟性を鍛えると、腕が大きく回って遠心力がつき自然と球速は上がっていく。

　自分の体を思い通りに操り、持っている力を最大限にボールに伝えるためのトレーニングとして、長坂さんが推奨しているのが「ダイナミックK」。反動をつけながら両腕を開いて胸を張る。肩甲骨を寄せて胸を開く動作を繰り返していく。

　もう1つが、背骨を動かす「サンシャイン」。膝立ちの体勢から頭を後方に傾けていき、首に近い方からお尻にかけて、背骨を順番に畳んで体を反らせていく。へそを天井に向け、できるだけ頭を地面に近い位置まで倒し、今度は逆の動きで体を起こしていく。

　ただ、ボールを投げるだけでは球速アップは見込めない。フィジカルと同様に、体を扱う能力はスキルアップに必要な要素だ。各カテゴリーで主要大会が行われる夏場に結果を出すため、トレーニングを続けていきたい。

（First-Pitch編集部）