イチロー氏「4割打ってなくてよかった」…意外な理由を説明「逃げたって言われちゃう」

マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】
マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】

「パワプロ・プロスピ公式チャンネル」で松井秀喜氏と対談

 マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏がYouTubeの「パワプロ・プロスピ公式チャンネル」に出演。松井秀喜氏と対談し、安打へのこだわりや左方向へ打つ打撃理論などを語り合った。

 オリックスでは入団3年目の1994年から7年連続で首位打者を獲得。メジャーリーグに挑戦する前年の2000年には自己最高の打率.387と4割目前のハイアベレージを記録した。ただ、その2000年は右脇腹を痛めてシーズン終盤は欠場。105試合出場にとどまった経緯がある。

 打率に対するこだわりがテーマになると、イチロー氏は「4割打ってなくて良かったなあって思った」と2000年当時を回顧。その理由を「(4割キープのため)逃げたって言われちゃうから。それは一番嫌なんで。僕のポリシーは『打席に立つのが怖いのは嫌』」と説明した。

「率を気にしたら、(打席に)立ちたくないこともある。それは嫌。1本打ちたいなら立つしかない。シンプルな考え方が僕には合っている。怖いと思ったら結果は出ないので」。首位打者のタイトルより「僕は誰よりもヒットを打ちたかった。アメリカでもそう」と強調した。

 左方向への打球が多かった打撃については「追い込まれても変化球を待って真っすぐに対応する特殊なスタイル。この話をすると驚く人が多い。アメリカでも」と解説。そのスタイルだと自然と左方向への打球が多くなるという。「遅い球を待ってるんだもん。それで真っすぐを打ちにいったら芯は捉えられないし、それでもショートの後ろに落とすという技術が僕の特徴の一つだった」と振り返った。

 このスタイルについて、松井氏は「言っていることは非常に分かる。理解できるけど、それができるかどうか。(できる能力は)普通のバッターはあんまりないかな」と苦笑い。自身が2ストライクで変化球待ちで直球がインハイにきたら「キャッチャーミットに入ったくらいに振っちゃう」と言うと、イチロー氏はすかさず「キャッチャーミットで捕る瞬間にファウルにできればいいって感覚」と驚異的な感覚を口にした。

 松井氏は「特殊能力だらけなんですよ」と脱帽。イチロー氏は技術的な話として「大事なのは左肘が体の近くを通っているということ。これが離れると力が伝わらないので、それがポイント」と説明していた。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY